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強烈なドル高・株高・金利高。「トランプラリー」はどこまで続くか?=藤本誠之

トランプ氏は「二期目」を考えていない可能性が高い

ただ、トランプ氏は現在70歳で、このまま無事に1月20日に就任となれば、史上最高齢での大統領就任となります。二期目があるならば74歳で選挙を戦い、75歳から78歳まで務めることになります。激務であるアメリカ大統領をその年齢で務めるのはさすがにしんどいと思われます。ましてや全米を飛び回って毎日移動しながら演説をし、選挙戦を戦うのはもっと大変です。その点から、トランプ氏は二期目を考えていないのだろうと思います。

普通は二期を考えるわけですが、その場合、自分が言った政策を実行できなければ二期目は落選してしまいます。オバマ大統領も二期目の選挙はかなり苦労したと思います。その点トランプ氏は二期やるつもりはないと思われ、次の大統領を考える方向になるはずなので、政策も大統領になってみたらやれなかったということも十分あり得ます。

結局トランプ氏はビジネスマンなので、選挙に受かるためにいろいろなことを言ってきたのではないでしょうか。受かってしまえば自分に有利なように進めるだけなのです。そもそも富裕層であり大起業家なので、実際は企業にメリットがあるような政策を打ってくるというのが今の期待になっていて、株価の上昇にもつながっています。

確かに今のアメリカの閉塞した状況を打開するにはクリントン氏よりもトランプ氏の方が良かったのかもしれません。ネガティブな面もありますが、実際は言っているだけで、それほどのことにはならないと思います。政策は大統領だけで決めることは難しく、結局は議会がついてこないと何もできないのです。

共和党議会と言っても、反トランプ派の人もたくさんいて、議会とも折り合いをつけていくことになるので、割と現実的なことをしてくるのだと思います。トランプ氏の政策によって、極端に日本株にとってマイナスとはならず、逆にアメリカが復活すれば、それによって収益の上がる銘柄も出てくるだろうと思います。

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グローバルマネー・ジャーナル』(2016年11月16日号)より抜粋
※記事タイトル、太字はMONEY VOICE編集部による

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