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投資対象としても魅力アリ?「平均年収1千万円超」の会社いろいろ=山田健彦

給与の伸びはどうか?

ところで、日経産業新聞の調べによりますと、過去5年間で給与が増えた企業のトップ10は、次のようになっています(カッコ内は東証銘柄コード、数値は過去5年前の平均給与と直近決算時の平均給与)。

  1. キーエンス<6861> 1,314万 → 1,861万
  2. 福田組<1899> 506万 → 950万
  3. ミスミグループ<9962> 425万 → 696万
  4. トレンドマイクロ<4704> 693万 → 937万
  5. 安藤ハザマ<1719> 625万 → 868万
  6. ファナック<6954> 1,077万 → 1,318万
  7. 日比谷総合設備<1982> 700万 → 916万
  8. ルック<8029> 370万 → 579万
  9. ダイダン<1980> 730万 → 930万
  10. ゴールドウイン<8111> 442万 → 638万

こちらは社員数500名以上の約1,000社を対象に検索した結果になりますので、先程の「平均給与トップ10」とは検索基準が異なります。給与の増えた企業は、全体的に成長市場で稼ぐ力を高めている企業が多いようです。

増加額トップのキーエンスは、17年3月期までに従業員1人当たりの年間の給与が約540万円も増えました。キーエンスの給与は会社の営業利益の増減に連動するので、給与の決め方としてはちょっと特殊かもしれませんが、それにしても高給ですね。背景には同社の業績絶好調があります。

2位の福田組は新潟最大規模のゼネコンで、首都圏にも進出してマンション建設など民間需要の獲得で業績が拡大したそうです。

3位のミスミグループ本社は、自動車や電機業界で広がる自動化の需要を取り込んで、6期連続最高純益予想です。

5位の安藤ハザマは、トンネル工事など大型土木工事に強い建設会社。リニア新幹線など長距離のトンネル掘削工事受注など期待が持たれています。

6位のファナックは作機械用NC(数値制御)装置と多関節ロボットの世界的大手メーカーで、自動化投資の追い風を受けます。ただ、キーエンス同様、売買単位は210万円を超える
ので、残念ながら個人投資家向きの銘柄ではありません。

第7位の日比谷総合設備は、空調主体の設備工事会社。特に情報通信向け床下空調システム等に強みがあります。

8位のルックは、旧レナウンルックで、婦人アパレル中堅。婦人服主力ブランド中心に経営資源集中。新規出店を推進しています。

9位のダイダンは電気、空調、水道衛生工事の大手ですが、再生医療用の低コスト細胞加工施設を開発するなど再生医療分野に本格参入してきています。

10位のゴールドウィンは、スポーツ衣料品で有名ですが、人工合成クモ糸繊維(強度は鉄の4倍、伸縮性はナイロンを上回り、耐熱性は300度超)を使用したムーンパーカーの開発を発表しています(発売時期は未定)。

これらの銘柄の株価チャートなど、継続的にウォッチするのも良いと思われます。

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資産1億円への道』(2017年8月22日号)より一部抜粋
※太字はMONEY VOICE編集部による

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資産が1億円あるとゆとりある生活が可能と言われていますが、その1億円を目指す方法を株式投資を中心に考えていきます。株式投資以外の不動産投資や発行者が参加したセミナー等で有益な情報と思われるものを随時レポートしていきます。

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