fbpx

みんなで仲良く負けたくない! 投資家が知るべき「独りの効用」=午堂登紀雄

その道のプロ達は、人の見ていないところで1人で努力する傾向があります。それはグループで練習するよりも、1人のほうが上達が早いことを知っているからです。(『午堂登紀雄のフリー・キャピタリスト入門』午堂登紀雄)

※本記事は有料メルマガ『午堂登紀雄のフリー・キャピタリスト入門』2017年9月25日号を一部抜粋したものです。興味を持たれた方は、ぜひこの機会に初月無料のお試し購読をどうぞ。

プロフィール:午堂登紀雄(ごどう ときお)
米国公認会計士(CPA)。1971年生まれ、岡山県出身。中央大学経済学部 国際経済学科卒。株式会社エディビジョン代表取締役。一般社団法人 事業創造支援機構代表理事。

馴れ合いに成長なし。卓越した技術は「独りの時間」に磨かれる

静かでなければハックはできない

多くのエキスパートは、人の見ていないところで1人で努力する傾向があります。それは、他の選手やグループで練習するよりも、1人で練習する時間が多いほどスキルの上達が早いことがわかっているからです。

たとえば、あるNBAの一流選手は「練習時間の7割は1人で練習する。1つ1つのテクニックをしっかり調整したいから」と言います。音楽家の場合も同様に、上級者になるほど1人で練習する時間が多いそうです。

さらに言語能力の向上も、他人や道具に頼らずに1人で練習した人のほうが早いそうです。だからなのでしょう。プロと呼ばれる人の発言には重みがあり、数多くの名言が生み出されることが多いのは。

これは仕事に対する姿勢でも同じようなことが言えます。たとえば「天職」という言葉。これも完成された職業に出会うことではなく、自ら能動的に働きかけてスキルを深め、興味を持って取り組み、成長や上達を実感し、それを喜びに感じることです。そしてこれも、極めて内省的な問題であることがわかります。

反対に、何年やってもうだつが上がらないとしたら、自分で問題意識を持って主体的に取り組んでいない可能性があります。

和気あいあいとしたスポーツチームが試合で勝てないのは、そういうところにあるのでしょう。

自ら長期的目標を立て、自分で特定した「意図的な鍛錬」をしていないから、ただ日々の仕事や勉強、練習をこなしているだけ。気が付いた時には、大きな差が開いているというわけです。

笑いたい連中は、笑わせておけばいい

孤独感が強い人は、他人の孤独を探して指摘する傾向があります。孤独に対して敏感なので、他人の孤独にもよく気が付きます

そして孤独を嫌悪する人は「孤独なのは性格的に問題があるからだ」「ひとりでいる人は友達がいない寂しい人だ」という強い思い込みがあるので、他人の孤独を見つけては「よく1人で食事なんかできるね」「あの人はきっと寂しいんだ」などと勝手に決めつけます。

しかしそういうレッテルを貼るのがやむを得ないのは、せいぜい高校生ぐらいまで

なぜなら、人はひとりで行動するほうが自由であり、いろいろな思索にふけることのできる時間の素晴らしさは、ある程度の人生経験と心の成熟さがないと理解できないからです。

Next: 他人の孤独を批判するのは、精神が未熟な人間である

1 2
いま読まれてます

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

MONEY VOICEの最新情報をお届けします。

この記事が気に入ったらXでMONEY VOICEをフォロー