Amazonで最も売れているカテゴリーをご存じでしょうか? 売れ筋ジャンルとその成長率を知ることで、今後のEコマースの数年間に渡るトレンドが見えてきます。(『決算が読めるようになるノート』シバタナオキ)
※本記事は有料メルマガ『決算が読めるようになるノート』2018年2月1日号の抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会にバックナンバー含め今月分すべて無料のお試し購読をどうぞ。
SearchMan共同創業者。東京大学大学院工学系研究科技術経営戦略学専攻 博士課程修了(工学博士)。元・楽天株式会社執行役員(当時最年少)、元・東京大学工学系研究科助教、元・スタンフォード大学客員研究員。
事実、家電・書籍の成長率が落ちている。Amazon次の一手とは?
どんなカテゴリーが売れているのか
北米で最大のEコマースプレーヤーであるAmazonの中で、最も売れているカテゴリーと最も伸びているカテゴリーを詳しく見ていきたいと思います。
Amazonといえば2017年の1年間での取扱高が$200B(約20兆円)を超え、アメリカのEコマースの44%ものシェアを持つ圧倒的なプレイヤーです。
そんなAmazonが、一体どんなカテゴリーで売上を上げているのか? どんなカテゴリーで最も成長しているのか? を詳しく見ることで、今後のEコマースのトレンドが見えてきます。
One Click Retailの「Amazon Year in Review :The 5 Biggest Trends of 2017」という記事のデータから始めていきたいと思います。
取扱高が大きいカテゴリー「トップ4」
まずは、取扱高の絶対額が大きかった上位4つのカテゴリーを見てみましょう。
第1位は「コンシューマ向けの家電」で取扱高が$8.5B(約8,500億円)、前年同期比+4%の成長です。
第2位は「ホーム&キッチン」で取扱高が$5.5B(約5,500億円)、前年同期比+20%となっています。
第3位は書籍などの「出版事業」で取扱高が$5B(約5,000億円)、前年同期比+3%でした。
第4位は「スポーツ&アウトドア」で取扱高が$4B(約4,000億円)、前年同期比+11%の成長になっています。
こうして見ると、ホーム&キッチンやスポーツ&アウトドアは、取扱高が大きいうえに成長率が高いことがよくわかると思います。
逆の見方をすると、コンシューマー向けの家電や出版事業に関しては、成長率がかなり鈍化しているとも言えるでしょう。
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