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ドル円100円も見えてきた。日経平均と為替、3月の展望は=江守哲

市場下落の背景は「円高」

さて、いまの市場の下落の背景に円高があるとしましたが、これはかなり影響が大きいと思われます。

110円前後を想定していた今期については、すでにヘッジは終わっているはずですから、企業業績もそれほど大きくはぶれない企業が多いでしょう。

むしろ問題は、来期以降の減収・減益のリスクです。せっかくここまで頑張ってきましたが、ここからは期待感を持たずに冷静に見ていくことが肝要です。

いまは本来は戻り売り基調です。25日線が位置する2万2175円がターゲットになるでしょう。これを超えるまでは真の意味で安心できません。

バリュエーション的には割安ですので、押し目買いが有利と考えていますが、楽観はできないとも考えています。

とにかく、2万1000円を維持することが重要です。下げてしまえば、バリュエーションが効かない、投げ売り相場になる可能性もあるので、楽観は禁物です。

いまはまさに「辛抱の時」ですね。チャンスを逃さないようにするためにも、まずは反発を想定した動きを念頭に市場動向を見ていきたいと考えています。

3月の想定レンジ

3月の想定レンジを見てみましょう。

3月の強気シナリオのレンジは2万2774円~2万4546円で、今の水準ははるか下です。

一方、弱気シナリオのレンジは2万1434円~2万3621円です。このレンジ下限をも下回った状態です。

したがって、私の過去の経験からは、今の相場は下げすぎと判断することになります。劇的に戻すかどうかはわかりませんが、いまは安すぎると思います。

特に日本株は割高に買われる前に下げているので、バブルが崩壊したわけでもなく、トレードの中での調整ということでしょう。いまのところは、そのようなイメージで市場を見ていきたいと考えています。

また、暴落説や弱気な見方が出てくれば、それが底打ちのサインになるかもしれませんね。年初はあまりにみんなが強気すぎましたから。私も少し反省しています。

【日経平均株価:2018年の想定レンジ】
強気シナリオ2万2089円~2万7115円(18年末2万6839円)/弱気シナリオ1万8745円~2万3688円(18年末19392円)

【日経平均株価:3月の想定レンジ】
強気シナリオ2万2774円~2万4546円/弱気シナリオ2万1434円~2万3621円

【TOPIX:2018年の想定レンジ】
強気シナリオ1779~2168(18年末2150)/弱気シナリオ1523~1883(18年末1578)

【TOPIX:3月の想定レンジ】
強気シナリオ1833~1968/弱気シナリオ1700~1861

Next: 円高の原因は黒田発言にあらず。政治要因で動く為替市場

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