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ドル円100円も見えてきた。日経平均と為替、3月の展望は=江守哲

いま出口論をかざせば、大変な円高・株安になる

そもそも、欧米では、金融政策によりインフレにすることはできないとの結論なっています。それを日銀だけがいまだに続けていることにかなりの違和感があります。

黒田総裁は、緩和策では2%の物価目標の達成はできないことを、すでに理解しているはずです。それでも続けざるを得ないのは、自身がぶち上げた政策であることへの責任と、安倍首相からの強い圧力があるからでしょう。

いま出口論をかざせば、大変な円高・株安になります。その可能性が高いでしょう。

そうなれば、安倍首相が掲げる19年10月からの消費増税で景気は大きく冷え込み、2020年の東京五輪を首相で迎えるという目標は達成できなくなるでしょう。これからの政権運営及び金融政策運営は相当難しいものになるといえます。

政策で円安に持っていくことはほぼ不可能か

また、市場では、黒田氏の高齢を懸念した任期途中での退任観測もくすぶっています。

安倍首相はこれまでの黒田総裁の手腕を高く評価していることが、再任につながったとされています。しかし、現在73歳の黒田総裁が続投すれば、退任時は78歳です。日銀総裁は海外出張や国会出席などで多忙で、これまで2期10年を満了まで務めた例はありません。

市場では、黒田総裁が任期途中で退任すれば、副総裁に就く雨宮氏が昇格するのではないかとの観測も出ています。

副総裁候補である若田部早大教授と雨宮日銀理事に対する所信聴取は5日に行われる。参院でも6・7日に所信聴取を行い、現在の副総裁2人の任期が切れる3月19日までに両院の本会議で同意される見通しです。

雨宮氏はこれまでの日銀の政策を立案してきた人物ですから、大きな変化はないでしょう。若田部氏に至っては、リフレ派とされていますが、すでにその役割は終わっており、お飾りになるでしょう。しいて言えば、安倍首相からの特使といった役回りでしょうか。黒田総裁が出口論をかざす前に歯止めを掛けてほしい、そんな意図が見え隠れします。

このように考えると、日銀ができることも限られており、政策で円安に持っていくこともほぼ不可能になっています。

景気が悪化し、かなり厳しい状況に追い込まれ、米国が救いの手を差し伸べてくれるのを待つしか円安にする方法がないのが現状です。

もっとも、いまの日本は景気も良いですし、企業業績も好調です。今の段階で円高への嘆き節を米国に向けても、全く相手にさえしてくれないでしょう。

円安になってほしいなどと、意味のない期待を持たないことです。

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