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シリア毒ガス使用もその報復も「米国の自作自演」。ロシア悪魔化計画の結末は=高島康司

厳戒態勢に入ったロシア軍

2017年4月には、トランプ政権による巡航ミサイルの報復があった。しかしこれは、死傷者の数も限定的で、また攻撃されたシリア政府軍の基地は翌日には再開できたので、これは警告の意味の象徴的な攻撃でしかなかったと考えられている。

しかし今回の報復がこのような象徴的なものに止まる保証はない。シリア政府軍の基地とそれを支援するロシア軍を標的にした全面的な攻撃になることも十分に予想される(編注:原稿執筆時点4月13日。14日に行われた米英仏共同のミサイル攻撃でいったんは空爆終了との報道がありますが、今回の攻撃では前回の2倍強のミサイルが使われたとされています)。

もちろん、こうした攻撃に対してシリア政府軍のみならずロシア軍も厳戒態勢で準備を進めている。シリア国内の戦闘状況を報告している独立系調査ジャーナリストの集団、「サウスフロント」によると、ロシア軍が駐留するタルトゥースとラタキアの基地では、高性能迎撃ミサイルシステム、S-400とパンチールS-1、さらに多目的攻撃機のSu-30SMの配備を完了し、アメリカ軍の攻撃があったときの迎撃態勢を整えている。

さらにイスラエルのテレビ、i24NEWSによると、アメリカ中央軍(CENTCOM)はすでにシリア国内の攻撃目標の選定を終了しており、トランプ大統領にも報告済みだという。大統領からの攻撃命令を待つだけになっている。

他方、この攻撃がどのようなものになるのかまだはっきりしない。昨年の4月に実施されたアメリカ軍の巡航ミサイルによる攻撃は、規模こそ大きかったものの被害は限定的で象徴的な攻撃であった。警告としての意味が強かった。

今回の攻撃も同様なものにとどまる可能性もある。そうした場合、ロシア軍からの報復はないか、またはアメリカが支援している反政府勢力をターゲットにした攻撃だろう。

しかし、シリア政府軍の撃退を狙った本格的な攻撃であった場合、ロシア軍のアメリカ軍に対する報復もそれなりの規模に達する可能性はある。そうなると、ロシア軍とアメリカ軍、そしてイスラエル軍がシリアで全面衝突するという最悪な状況にもなりかねない。

こうした衝突の可能性はロシア軍がアサド政権の支援に乗り出した2015年9月から何度もささやかれていたが、危機は寸前のところで回避されていた

本当にやばいぎりぎりの状況

しかし今回の状況は、2015年から2017年にかけての時期とは根本的に異なっているように見える。はるかに危険な状態なのだ。1962年のキューバ危機よりも危ういと言われてもいる。

まず国連機関の「化学兵器禁止機関(OPCW)」だが、攻撃のあったとされるシリアの東グータの地域に向かい、調査を開始しようとしている。しかし、調査の結果が明らかになる前に――

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image by:Frederic Legrand – COMEO Shutterstock.com

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未来を見る! 『ヤスの備忘録』連動メルマガ」(2018年4月13日号)より一部抜粋・再構成
※太字はMONEY VOICE編集部による

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