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お金は「守る」ほうが得をするというマインドセットが必要だ=俣野成敏

【投資をするのに「才能は必要ない」】

こんな私がマネースクールを開講することになったのは、現在、スクールを共同開催しているFP協会の代表理事である荒木紳詞(あらきしんじ)さんと出会ったのがきっかけです。

それまで、投資で良い思いをしたことのなかった私ですが、荒木さんに出会ったことによって、なぜ自分が今まで勝てなかったのかが、ようやくわかりました。

過去の私には、「投資に対する目利き力がなかった」のです。

しかし、裏を返せば

  • 目利き力は学習できる(=才能は必要ない)
  • 目利き力がない人は、それがある専門家のところに行けばいい

ということになります。

私は早速、目利き力を勉強できるところを探しましたが、残念ながら探した範疇では、学べるところがありませんでした。

ちょうどその頃、荒木さんの一番弟子であるHさんから「現在、日本人のマネーリテラシーを底上げするべく、草の根活動をしている」というお話を伺っていました。

そこで、「世にきちんとお金の知識を学べるところがないのであれば、一緒に自分たちでつくろう」という結論に至ったのが、本校を開講した経緯になります。

なぜお金を稼ぐだけではなく、「守る」必要があるのか?

それでは本題に入りましょう。「お金を守る」とは「極力、減らさない」という意味になります。

そもそもなぜ、お金を守る必要があるのでしょうか。なぜ、稼ぐだけではダメなのでしょうか?

お金とは元来、価値交換のツールに過ぎません。お金自体に価値はなく、価値付けを行っているのは人間です。

一般に、価値とは時間が経つに従って減っていきます。品物は古くなり、建物の価値は下がります。新しい技術も、さらに新しい技術に取って代わられます。確かに、一部のものはヴィンテージといって値段が上がることがあります。しかしそれは時間が経ったからというよりは、価値が広く認識されるようになったり、希少性が増したことなどによります。

価値が保存できるようになった、という意味では、お金は画期的な発明だと言えるでしょう。とはいえ、それも完全ではありません。

金ですら摩耗により目減りします。お金の価値が減っていく主な理由は、物価上昇や為替等の影響です。たとえば稼いだお金を銀行などに預けておけば、一見、100万円は100万円のままであるように見えます。けれど、物価が上昇すれば買えるものが少なくなってしまいます

たとえお金を投資に回していても、減ってしまうリスクは常にあります。たとえば投資先を間違えたり、為替の変動だったり、予期せぬ金融危機が起こったり、といったようにです。

可能な限り、こうしたリスクを低くするには、基本は分散するしかありません

Next: 資産が減るリスクは常にある。投資で考慮すべき「4つの分散」とは

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