大富豪のバフェット氏が日々努力している
氏は毎日、ウォールストリートジャーナルを始め、新聞やニュースレター等を熟読し、興味ある会社の財務諸表に丁寧に目を通すことを毎日の日課にしているそうです。
ここで大事なのは、「氏の勉強が習慣化している」ことです。
勉強とは、何も机に向かってペンを走らせることがすべてではありません。その人ごとに、自分に適した勉強法があります。
たとえば、私の勉強法とは「人に会うこと」です。その専門分野に関して、自分よりずっと詳しい人に囲まれ、行動を共にしていれば、自然に理解度が高まります。ただし、そのためには相手にも一緒にいることの価値を感じてもらう必要がありますが。私は、「自分より詳しい人の近くにいる」というのが最強の学び方だと思っています。
事例としては、バフェット氏と昼食を共にする権利が売買されていることが、これに相当するでしょう。この昼食会はチャリティー企画で、毎年、オークションにかけられ、約3億円もの価格で落札されていることで有名です。
これを落札している人は、「氏の話を聞くことには3億円以上の学びがある」と思っているから、これだけの値段を支払っているのです。
本人から直接学ぶのが難しければ…
仮に自分が「学びたい」と思っている人が、自分から遠い存在で、直接教えてもらうのが難しい場合は、代わりにその人が書いた書籍から学ぶ、という方法もあります。
書籍であれば、いつでも何度でも読み返すことができます。本を読む際に、効果的なのが「質問を頭に置きながら読む」ことです。「今、その人が目の前にいて、この本のテーマを語っているとしたら、何を聞きたいか?」と自問すること。こう考えることによって、頭に入ってくる情報に違いが出ます。
「仕事をそのまま学びの場にしてしまう」という方法も
他に、「仕事をそのまま学びの場にしてしまう」という方法もあります。
東レの元取締役だった佐々木常夫(ささきつねお)さんは、ご家庭の都合で定時に上がらなければならず、仕事と家事をこなしながら取締役にまでなられた方です。
佐々木さんは40代の頃、レベルアップのためにセミナーに足繁く通ったことがあったそうです。しかし「現場の問題を解決することが一番の学びだ」と気づいてからは、セミナーに通うことが少なくなっていった、ということです。
勉強法の「正解」はない
勉強法について、いくつか事例を挙げてみましたが、どれが正解、というのはありません。ご自身に取り入れられるものがあれば、ぜひ試してみてください。
要点をまとめておきますと、「学びを極力、日常のルーティンワークに落とし込む」ことと、「インプットとアウトプットの量を増やしていく」ことです。
さらに、自分ひとりになる時間をつくって学んだことを整理したり、咀嚼する時間に充てるようにすると、より効果的です。
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