米朝首脳会談で非核化合意となれば、安倍首相の再選はほぼ間違いないだろう。6月が上昇相場の転換点となり、日米の株価は大幅に上昇する可能性が高い。(『菅下清廣の”波動からみる未来予測”』菅下清廣)
※本記事は『菅下清廣の”波動からみる未来予測”』2018年5月28日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会にバックナンバー含め今月分すべて無料のお試し購読をどうぞ。
プロフィール:菅下清廣(すぎした きよひろ)
国際金融コンサルタント、投資家、経済評論家、スガシタパートナーズ株式会社代表取締役、立命館アジア太平洋大学学長特別顧問。ウォール街での経験を生かした独自の視点で相場を先読みし、日本と世界経済の未来を次々と的中させてきた「富のスペシャリスト」として名を馳せている。「経済の千里眼」との異名も。著書に『今こそ「お金」の教養を身につけなさい』ほか多数。
日米株価も安倍首相も安泰。年末までに日経平均2万7,000円へ
米朝首脳会談の成功ですべてがうまく行く
二転三転の米朝首脳会談が6月12日、シンガポールで開催される可能性が高くなってきた。場所は、トランプ大統領ごひいきのマリーナベイ・サンズホテルかシャングリラホテルが有力と言われている。
6月8~9日開催のG7首脳会談の直前には、日米首脳会談が行われる予定だ。
そして、6月12日の米朝首脳会談が予定通り開催されて、朝鮮半島の非核化合意という展開になれば、日米の株価は大幅に上昇することになるだろう。その可能性が高まっている。
さらに、安倍首相の支持率も急回復するだろう。なぜなら、トランプ・アベの結束で北朝鮮に強い圧力をかけた成果が出ているのだから。
それに加えて、6月にはFRB(米国連邦準備理事会)が利上げを実施する予定だ。
通常、利上げなら米国株安だが、すでに利上げは織り込んでいるものと判断している。つまり、米国株価は6月に金利が上昇してもさほど下がらず、下がっても一時的で上昇トレンドが続く。
また、米国金利上昇と日米金利格差拡大で、円安展開も予想される。
以上のことから、6月は次の上昇相場の転換点となる可能性が高い。
年末までに日経平均2万7,000円を目指す
日経平均株価はチャート上の大きな節目の2万3,000円の壁を突破できず反落、弱含みの展開が続いている。

日経平均株価 日足(SBI証券提供)
しかし、6月12日の米朝首脳会談で首尾よく非核化合意となれば、アベノミクス相場最後の壁2万3,000円を突破して、年末までには2万7,000円を目指すだろう。
その前提条件は、「米朝、非核化で合意」「9月に安倍首相の再選」という2つのシナリオが実現することだ。
今のところ、トランプ大統領の北朝鮮に対するアメとムチ、強気のメッセージが効果的のようだ。
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