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男を不幸にする家計の管理。「妻が財布を握る」はなぜ失敗するのか?=俣野成敏

管理法その1:ひとりにお任せは、負担が大きく偏る

まずは(1)の「どちらか一方にお任せパターン」について解説します。前述の通り、このパターンを採用する家庭が一番多くなっています。

お任せパターンのメリットとは、「決裁権が1つのため、判断スピードが速い」ということです。

特に大きな資金を動かそうという時に相談して決めようとすると、意見がまとまらずに時間が過ぎてしまうことがあります。そこを1人で決められるのであれば、千載一遇の投資商品を見つけた時などに威力を発揮します。

デメリットとしては、万一、マネーリテラシーがない方が家計を管理することになれば、かなり困難が予想されることです。

仮に働き手と家計の管理者が別になった場合、働き手は昇給しても自分の収入が増えた実感が湧かないため、下手をすると労働意欲がなくなってしまう可能性があります。

また、家計を管理する方が、自分のへそくりばかり貯め込んで、共同名義の貯金がすっからかんといったことになるかもしれません。

管理法その2:個別会計は、全体像を把握しにくい

次は(2)の「個別会計(財布が別々)のパターン」について解説します。

Aさん夫婦が元々はこちらの管理方法であったことはすでに述べましたが、このパターンは収入が多い家庭か、共働き世帯が採用していることが多い、という特徴があります。

家計を合算せずとも、ある程度やっていけるだけの財力がある、ということなのでしょう。生活費を出した後は「お互い詮索しないようにしよう」というスタイルです。

メリットに関しては、「お互いのお金の自由度が高い」ということです。万一の際に「相方も財力がある」というのは、やはり心強いでしょう。

対するデメリットとは、「お互いにいくら稼ぎ、いくら使っているのか把握が難しい」ということが挙げられます。「相手が考えてくれているはずだ」と思いきや、実は両方とも何も考えていなかった…という事態に陥ることも、十分にあり得ます。

実は、私の家庭もこの(2)のパターンを採用しています。共働き世帯で、生活費は私が出し、後はそれぞれの財布を管理しています。

Next: 片方がリテラシー音痴の場合は要注意。お金の自由度を優先する方法も

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