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日本株に強烈な上昇圧力、日経平均2万8,000円も視野に入れるべき相場に=江守哲

日経平均のテクニカル指標

さて、9月28日時点の日経平均のテクニカル指標は、騰落レシオは25日平均が133%から131%に低下し、6日平均も前日の165%から146%に低下しました。依然として過熱圏ですが、徐々に落ち着いていくでしょう

空売り比率は42.0%か39.20%に低下しました。上昇で買い戻しが入ったようです。

新高値銘柄は103銘柄から102銘柄へ小幅に減少し、新安値銘柄数は6銘柄から7銘柄に小幅に増えました。

大きな変化はなく、強いパターンは維持されています。

25日移動平均線からの乖離率は4.67%に上昇しました。高水準を維持しています。これだけの水準が維持されているのは、相場が相当強いとみるべきなのでしょう。

調整があってしかるべきですが、すでに基調は上向いています。大幅な調整がない中で上げ続ける可能性はありそうです。

いずれは貿易問題がネックになる

現在の株高は、トランプ大統領から当面は日本の自動車への追加関税を課さないとの約束を取り付けた日本の成果が評価された面があります

日米は今回の安倍首相とトランプ大統領の会談で、新たな貿易協議を開始することで合意しました。

トランプ大統領は「日本はこれまでさまざまな理由を付けて米国との貿易協議に後ろ向きだった。それをこれから開始するつもりだ」とし、「われわれは歓迎している。満足する結果を導けると確信している」としました。また貿易交渉について「非常に順調にいっている。日米はかつてないほど盤石な関係になる。両国にとってウィン・ウィンだ」としました。

安倍首相は「日本経済のさらなる強化と方策について建設的な議論をすることを楽しみにしている」としました。

日米は物品貿易協定(TAG)締結に向け、農産品などの関税を含む2国間交渉に入ることで合意し、交渉中は米側が検討する日本製自動車への追加関税は発動しないことで一致しました。

当面は米国側の高関税措置を回避した格好で、新たな貿易協議では、具体的な枠組みや、牛肉など農畜産品の日本市場開放の行方が論点となります。

しかし、これはあくまで時間稼ぎであり、大した成果ではないといえます。それでも、いまは市場は材料の良い面だけを見ようとしています。これが続くうちは、株価は上昇します。

あまり批判しても仕方がないので、良い風に捉えましょう。ただし、いずれ大きな問題になることだけは確かです。

Next: 北朝鮮問題をめぐる茶番。世界経済への影響はいかに…

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