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なぜ日本政府は海外送金を厳しくするのか? 日本人が学べないお金のあれこれ=俣野成敏

【日本のETFは、海外のETFに比べてどうなの?】

Q2:「ETF(上場投資信託)は、日本と海外で購入するものに違いはあるのか?また、海外には積立できるものもあると聞くが、日本ではどうか?」

A:まず、日本のETFと海外のETFではラインナップに違いがあり、海外ETFのほうが圧倒的に種類が豊富です。1例を挙げますと、海外にはイスラエルの不動産インデックスなどのような、日本では購入できないものが多数あります。積立商品に関しては、日本でも海外でも購入可能です。

ついでに、手数料について見てみると、一般向けで買えるものに関しては、日本でも海外でも大差はありません。一般の市場には出回らないもので、1ロット単位が大きなものについてであれば、手数料が安いものが存在します。それであれば日本にもあるのですが、投資の最低単位はだいたい20万米ドル以上のものか、日本円で2500万円くらいのものが主流になります。

わかりやすい例で言うと、たとえば個人向け国債というのも、郵便局などへ行けば1万円から購入できますが、本当はその金額では買えません。実際は、証券会社や銀行が国から買ったものを、小分けにして販売しているのです。要は、証券会社が持っている国債購入の権利を、間接的に個人客に渡しているようなイメージです。もちろん、証券会社はコーディネート手数料を取っているので、直接買ったほうが安いのは言うまでもありません。ETFも、これと同じです。

一般客が直接、安く購入するためには、1ロット単位が高額であること以外に、購入ルートを知っている必要があります。これを逆に言うと、お金があり、ルートさえ知っていれば、誰でも購入できます。このことを、限られた人しか知らないのが日本で、知っている人が多いのが海外、ということです。

最後に、当マネースクールがETFをオススメしているかと言うと、これも特にはしておりません。その理由は、「ETF自体には問題はないけれど、世の中には、ETFよりも高利回りを期待できるものが存在しているから」というのが結論になります。

2. 海外と金融に関するQ&A編

続きまして、ここではよく質問を受ける「海外送金」と「クレジットカード」について取り上げてみました。海外投資を行う際には、どちらも決済手段として関わってくる可能性が高いため、事前によく状況を把握しておくようにしたいものです。

Next: さらに難しくなる海外送金。その裏側には政府の事情がある?

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