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「超高速アルゴリズム取引」に個人投資家が勝つためのシンプルな戦略=若林利明

ヘッジファンドの弱点は「時間制限」にあり!

ヘッジファンドは見えない部分が多いのが特徴ですが、本来的に機密性が高く公の資料でその内容を理解することは不可能です。

これまでの過去の運用事例からおおよそ判明しているのは成果測定が絶対リターンであること、測定期間(運用期間)が原則1年と極めて短く設定されていること、等があります。

結構せっかちな運用資金が市場、市場周辺を動き回っていると表現できます。ともかく、その付加価値は、短期の市場変動から生み出されるものですから一時的に市場かく乱要因ともなり得る手法を積極的に使うことも常態化しているのです。

テコの原理を利用したレバレッジ効果などはこのヘッジファンドにとって小幅変動の市場から大きな変化を得るには非常に有益な手法です。狭い範囲のボックス圏相場、膠着相場等はヘッジファンドにとって最も歓迎せざる相場です。

何かが起きて欲しい、起きる事を想定し市場心理が大きく動揺、それが株価に大きく反映されればされるほどチャンスが広がることになります。

無論このチャンスを生かし切れなければ、逆効果によりそれは敗退を意味し顧客から運用資金を引き上げられる“宿命”を負っています。

各種資料からその残高を類推した表がネット上で公開されております。あくまで参考ですがその増勢振りは誰もが納得できるものです。

2008年にはリーマンショックにより一時的に残高が減少しましたが、世界の金融界における余剰資金状況に大きな変化はありません。需要はあるのです。

出典:ヘッドファンドリサーチ

出典:ヘッドファンドリサーチ

ヘッジファンドと(現物)個人投資家の最大の相違点は投資期間の取り方です。ヘッジファンドは前述したように超短期成果追求型でありますが、一方個人投資家の場合、信用、あるいはマネーゲーム的感覚で短期利益追求型の投資家もおりますが、基本的に投資期間を限定されず自由に設計できるのです。

Next: アルゴ・高速取引の全盛時代に個人が取るべき戦略とは?

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