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借金は本当に悪なのか? 敏腕FPが教える良い借金・悪い借金=俣野成敏

雪だるま式に借金が増えていく…

特に気をつけるべきなのが、(2)の「銀行系カードローンを利用している人に自動融資を行う」タイプです。

貸す時は自動的に不足分を限度額まで貸してくれるのですが、返す時は「残高スライド方式」という方法での返済となります。

残高スライド方式とは、利用額が100万円以下の場合で毎月1万円、それ以上は毎月2万円…などと支払い金額が決められています。要は、残高スライド方式というのは「リボ払い(リボルビング払い)」と同じです。それ以上の金額を支払いたければ、別途、自分からアクションを起こす必要があります。

金融機関にとって都合の良い「リボ払い」

利用者にとって、月々の支払いを少なくでき、支払いも一定にできるリボ払いは、便利には違いありません。

ところが、金融機関にとっても、リボ払いは都合の良い返済方法です。どういうことかと言うと、まず、未決済額全体に対して金利が日割り計算されますので、金利が高くつきます

どんなに使っても支払いが一定なため、あっという間に残債が膨れ上がる可能性があります。

先ほど、「顧客に完済されてしまうと、金融機関は金利収入がなくなる」と述べました。残高スライド方式にしろ、通常のリボ払いにしろ、利用者にとって一見、便利なように見えて、どちらも「借りやすく、返済しにくい=損をしやすい利用法」です。

サラリーマン=安全な優良顧客

銀行からしてみれば、安全な優良顧客ほど借りて欲しいのが本音でしょう。実は、彼らは「固定給の入ってくるサラリーマンは、安全な貸し先の1つ」だと見なしているのです。

金融機関にとって、「面倒臭がりで、お金を借りたことも忘れて、言われるまま黙って高金利を払い続けてくれるような人」ほど、都合の良いお客さんはいません。

通帳記帳もせず、自動貸付サービスによって、知らずに借金をさせられているような人ほど“美味しい顧客”はいないのです。

Next: 繰り上げ返済は必要ない? 賢く「借金を使いこなす」方法とは

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