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グーグルに思わぬ弱点?アップルの新境地をマネすることができない3つの要因=シバタナオキ

Googleが「Apple News Plus」の類似サービスを始めにくい理由

2つ目に、「Apple News Plus」というサブスクリプション型のニュースサービスを考えてみましょう。

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Googleの場合、ただでさえニュース会社と著作権関連で揉めています。

ニュース会社からすれば、Googleにトラフィックソースを抑えられるのが非常に嫌である一方、Googleからの送客数が無視できない規模になっているため、Googleと嫌々付き合っているというのが本音なのではないでしょうか。

こんな状況でGoogleが有料ニュースサービスを始めたとしても、ニュース会社から見ると顧客の入り口をさらにGoogleに押さえられることになるのため、有料コンテンツをGoogleのサービスに大々的に提供することは、おそらくしないでしょう。

Googleだけではなく、Appleもコンテンツ獲得という意味では順調な滑り出しとは決して言えず、主要なニュースサイトでApple News Plusにコンテンツ提供をするのは、ウォールストリートジャーナルしかありませんでした。

Appleですら、主要なニュース会社を説得するのにこれだけ苦戦しているところを見ると、おそらくGoogleが有料のニュースサービスを開始したとしても、Googleの検索シェアの高さからしてコンテンツを提供するニュース会社は少ないのではないでしょうか。

Googleが「Apple TV+」の類似サービスを始めにくい理由

3つ目に、「Apple TV+」を考えてみましょう。

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Apple TV+とは、Appleが独自に提供する「Netflix」のようなものです。他のコンテンツ会社のコンテンツ提供に加えて、Appleも独自コンテンツを制作していくことを発表しています。

Googleが「Apple TV+」のようなサービスを提供し、独自コンテンツを作り始めると、先に述べたのと同じような理由で既存ビジネスへの影響が心配されたり、コンテンツ会社が既存コンテンツをGoogleに提供してくれなくなったりして、大きな問題になりかねません。

Google Playのように、既存コンテンツの配信・販売をしてるうちは、コンテンツ会社もまだGoogleをパートナーだと思ってくれるかもしれません。しかし、Googleの巨大な財務基盤を利用して、独自コンテンツを開発されるとことを好ましく思わないコンテンツ会社は多いでしょう。

Next: Googleがサービスを深堀りをできない、もっと根本的な理由

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