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韓国ウォン急落、3度目の通貨危機に沈むか?~日本へ急接近する狙い=勝又壽良

対中輸出と半導体輸出は回復するのか?

対中国と半導体は、米中貿易戦争と密接に絡んでいます。中国が米国へ輸出する多くの工業製品に韓国製半導体が組み込まれています。こうなると、米中貿易戦争が解決しないかぎり、韓国の輸出に展望が開けません。米中貿易戦争が始まった時点で、韓国は台湾などと並んで強い影響を受けると指摘されてきました。それが、いよいよ現実化してきます。

韓国政府は、これへの備えを全くしていません。輸出に期待できなければ、内需を補強する手段を取りませんでした。逆に、最低賃金の大幅引き上げで失業者を増やす最悪事態を招いています。

4月の失業統計が発表になりました。

4月の失業率は4.4%で、前年同月比0.3ポイントの悪化です。若年層(15~29歳)の失業率は0.8ポイント悪化の11.5%。いずれも4月としては、アジア通貨危機(1997年)の影響が残っていた2000年以来の高い失業率です。

韓国の新年度は3月に始まります。日本の4月よりも1ヶ月早いのです。4月全体の失業率が4.4%、若年層は11.5%と聞くと、日本と比べて余りにも高くて卒倒しそうです。日本の失業率は2.5%(3月)です。

4月の失業者数は124万5000人(日本1~3月平均165万人)です。1年前に比べ8万4000人の増加です。

4月の失業者数では2000年以来の高水準となりました。19年ぶりに高い失業者を出した最大の要因は、前述の大幅な最賃引き上げによるものです。韓国政府は、この最賃の大幅引き上げがいずれ成果を上げると強調しています。その時期はいつなのか。その時期について答えようとしません。これでは、経済の「ヤブ医者」と批判されるのは当然でしょう。患者(国民)の病状(失業率)が悪化しながら、「その内に直ります」と言っているに等しいからです。

ムーディーズ4つの質問

世界三大格付け会社の1つムーディーズは、4月24~26日に韓国政府当局者に対して、格付け作業の予備調査をしました。その際、どのような質問をしたかが分かりました。韓国の政府当局がどのように答えかは分りません。ムーディーズの質問を掲示して、私のコメントを付けます。質問項目は、『中央日報』(5月15日付け)によります。この質問の中に韓国経済が抱える問題点が隠されています。

  1. 成長率目標(2.6%)は達成可能か
  2. 税収見通しが良くないが、財政健全性は悪化しないのか
  3. 過度な半導体依存に対する代案は何か
  4. 市場的だった韓国経済でなぜ全国民主労働組合総連盟(民主労総)のような反市場主義が勢力を強めるのか

私のコメントは次項の通りです。

Next: 韓国が抱える4つの問題点、それぞれ解消可能か?

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