引き続き戻り売りがベターか?想定は1ドル=107.80~109.30円
ドル円は108.00~108.10円近辺での底堅さを考えると、よほど極端に弱い数字(例えば非農業部門雇用者数が5万人を下回るなど)が出ない限り、底抜けという値動きにはならないでしょう。
底抜けなら、やはりメキシコとの協議が決裂するなど、さらなるネガティブ材料が必要になってきそうです。
もっとも、メキシコ協議は後にホワイトハウスから否定されましたが、一時合意が伝えられるなど進展機運が高まってますから、まずは合意方向で見ておきましょう。
そして、合意すればリスクオンでドル円は買われることになりますが、それでも、これだけ米長期金利が低下していることを踏まえると、上値はかなり重いままでしょうから、まずは戻り売りというのが第一感ですね。
実際、一部報道で合意が伝えられても、ドル円はそこまで伸びきれませんでしたからね。
ドル円は日足ベースのレジスタンス(上値抵抗)である108.40~108.50円に当たって止められている状況です。
仮にここを抜けても109.00円の節目ラインがレジスタンスになりますし、109円台では売られやすいでしょうから、上値は21日移動平均線のある109.30円ぐらいを目先の上限と考えています。
なので、ここを抜けた109.40円ぐらいに損切りを置きつつ、雇用統計発表前に108円後半ぐらいにあるなら、軽く売って結果を待っても良いのかなと思います。
もちろん、雇用統計発表で108円台半ばから後半に戻してきた場合でも軽く売りつつ、さらに上昇して109.00円台に戻してきたら厚めに売りポジションを追加したい。
利食いは状況にもよりますが、108.20円ぐらいから考えておきたいですね。107.80円を割り込んでくると、107円前半ぐらいまで下値余地が広がることになりますが、現状でそこまで見込めるかというと、やや厳しいように思います。
ツッコミ売りは厳しそうなので、まずは戻りを待って売っていくのが基本戦略でしょう。
やはりメキシコとの電撃合意と雇用統計が非農業部門雇用者数、平均時給ともに大きく予想を上回るパターン(例えば、非農業部門雇用者数が+25万人以上、平均時給が前年比で+3.5%以上)なら上抜けもありそうですが、そうでもなければ上値の重い状況は変わらずでしょうからね。
というわけで、先行指標や5月の米指標を見ても、あまり強気になれる材料もありませんから、多少、予想を上回る程度なら戻り売りで対応していきたいと考えています。
本記事は『マネーボイス』のための書き下ろしです(2019年6月7日)
※太字はMONEY VOICE編集部による
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