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ドラギ追加緩和の狙いと“あり得る”米3月追加利上げ/日本景況感に黄信号

日本経済~外部要因頼みの「本当に厳しい」状況、要人発言に注目したい

まずは指標から確認していきます。

日本経済指標【四半期実質国内総生産(GDP、改定値)】 2016/03/08(火)08:51
*四半期実質国内総生産(GDP、改定値)(10-12月期)8:50
結果:-0.3% 予想:-0.4% 前回:-0.4%(前期比)
結果:-1.1% 予想:-1.5% 前回:-1.4%(年率換算)

速報から少し上方修正されています。少し良くなったとはいえあまり変わりはありません。

日本経済指標【国際収支・貿易収支】 2016/03/08(火)08:51
*国際収支・貿易収支(1月)8:50
結果:-4110億円 予想:-5300億円 前回:1887億円

市場予想よりは良かったもよう。

※前年同期比
輸出:-15.4%
輸入:-19.8%

貿易統計でも輸出の減少は顕著でしたが、悪化してきているのがよく分かります。原油安で輸入が下げているのは助かっています。

次に大注目の景気ウォッチャー調査です。
景気ウオッチャー調査 平成28年2月調査結果[PDF]

まずは現状から確認。

現状判断DI:44.6(前月比-2.0)

えーーーーーっ!嘘でしょ。こりゃダメだ、どんどん悪化してきている。(T_T)

企業動向は下落も小幅な動きとなっていますが、家計動向の悪化がとても目立っています。これ、次の四半期もマイナスあり得ますよ。

悪化要因として、株価の値下がりや、マイナス金利などの心理的な影響を挙げるところもありました。日銀の政策が消費に悪い影響を与えているとなると、これは非常にまずいです。

ここ最近、相場も安定を取り戻し、マイナス金利への理解も深まってきたと願いたいところですが、今後どう影響を与えるかかなり気になります。

これでも政府は財政出動をまだ考えないとは、心配になってきます。今後は政府要人による財政出動に関する発言に注目しておきたいと思います。

次に先行き判断DIです。

先行き判断DI:48.2(前月比-1.3)

持ち直しかけていた先行きも、再び低下。これは本当に厳しいです。

もし景気の低迷で企業業績の悪化が表に出てくるようになると、日本株の下落が気になります。ここからの日本株投資は、慎重に考えた方がいいかもしれません。投資戦略を考える上で、このことは頭に入れておきたいと思います。

黒田日銀総裁の講演

日銀の黒田さんによる講演がありましたので、紹介しておきます。
(3/7)【講演】黒田総裁「『マイナス金利付き量的・質的金融緩和』への疑問に答える」[PDF]

以下、一部だけ抜粋。

日本の金融機関は、サブプライム問題やリーマンショックによる損失が小さく、資本基盤が充実していることから、高い健全性を保っています。

欧州との違いで、日本の金融機関は高い健全性を持っているというところは印象的です。

株高、円安の方向に力を持っているはずです。

株や為替の影響について言及するとはめずらしい。

日本銀行は、先行してマイナス金利を採っている欧州諸国で実施されている「階層構造方式」を採用しました。

ECBでは見送りましたが、スイス、スウェーデン、デンマークなどで採用されているみたいです。

Next: WTI原油はここからの下落に注意/今週の相場予測

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