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トランプか、トランプ以外か。米大統領選に波乱が起きると米国株は転がり落ちる=近藤駿介

米国経済がトランプ再選のカギを握る

こうした現実からいえることは、金融市場の注目は大統領選挙の焦点は誰が次期大統領になるかではなく、「トランプ大統領が再選されるか」にだけ向けられているということです。

たとえ多くの国民から尊敬を集め、分断された社会を1つにまとめ上げるような米国大統領に相応しい人格者が出てきたとしても、その人物がトランプ大統領でない限り、金融市場は一旦リスクオフに向かうことはほぼ確実だと考えておくべきでしょう。

今月から始まるであろう弾劾裁判の行方も、年明けとともに緊張感が高まったイラン問題も、投資家はすべてトランプ大統領の再選の障害になるかどうかという観点から見ていくべきだと思われます。

トランプ大統領の再選のカギは米国経済であり、景気拡大の象徴である株式市場の動向です。特に株価の上昇を大きな成果としてアピールしてきたトランプ大統領にとって、株価の大幅調整は何としても避けたいところでしょう。

米利下げ、もう打ち止め?

こうした中、米国の中央銀行であるFRBは、昨年3回にわたって実施してきた「予防的利下げ」の打ち止めを宣言しています。

これによって、昨年株式市場の追い風になってきた利下げ期待は、今年は期待しにくい状況になっています。むしろ、昨年FRBが「予防的利下げ」を3回も行ったのは、大統領選挙の年である2020年には金融政策を動かしたくないと考えていたからだと考えるべきでしょう。

トランプ大統領が勝利した前回の2016年の大統領選挙の際、FRBは選挙戦が本格化する前の2015年12月に9年半ぶりの利上げに動きましたが、次の利上げは大統領選挙後の2016年12月まで先送りし、大統領選挙期間中には金融政策を変更しませんでした。

おそらくパウエルFRB議長もこうした前例に倣って、大統領選挙が終わるまで金融政策を動かさなくて済むように、昨年3回の「予防的利下げ」を実施したのだと思われます。

このように考えると、2020年は、利下げは期待しにくいと見ておくべきでしょう。

そして利下げ期待がない中で史上最高値を更新してきた株式市場を維持していくために重要になってくるのが、米中貿易交渉だと思われます。

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