住居を持たずに社会のどん底を這い回る生活になる
今、多くの若者が「住居喪失」になっていないのは親に依存しているからだ。少なからずの若者は親の住居で生活している。親の家が、若者の苦境を覆い隠していると言っても過言ではない。
しかし、親に依存できる若者ばかりではない。特に地方から東京に出てきた若者は頼るべき親がいないので、親の家に同居するという選択肢が取れない。「自分の面倒は自分で見る」必要がある。
新型コロナウイルスは2020年に極度の不況を生み出す。「自分の面倒は自分で見る」が厳しくなる。
今はかろうじて非正規雇用で生きている若者は社会から切り捨てられ、より悪化していく社会の中で一段階「下」に落ちてしまうことになる。
つまり、彼らは住居を持たずに社会のどん底を這い回る生活に追い込まれてしまうのである。これを世間一般では「ネットカフェ難民」と呼び、行政は「住居喪失不安定就労者」と呼ぶ。
これらの若者たちが潜在的な「若年ホームレス」予備軍だ。ネットカフェの宿泊代すらも払えなくなったら、もはや行き場もなくなるからである。
彼らが増えるのか減るのかと言われれば、これからもちろん増える。
倒産急増で「住居喪失不安定就労者」も増えていく…
もちろん、誰しも「住居喪失不安定就労者」などになりたくないから、必死で仕事を探す。
しかし、新型コロナウイルスは彼らを雇う中小企業の経営を直撃しており、2020年3月の段階で92.1%が「悪影響を被っている」のである。
製品・サービスの受注は減り、売上が減少し、客数も減少している。イベントも自粛の嵐となり、商談も延期や中止になっている。グローバルにサプライチェーンが寸断されているのであらゆる製品の納期も遅れてしまっている。
資金繰りが急激に悪化して、倒産も増えている。
それが今起きている状況だ。そんな中ではいくら本人が働く気力があっても、状況は変えられない。
中小企業の92.1%はもう人を雇うような状況ではなくなっているのだから、非正規雇用者の若者は凄まじい危機に直面していると言っても過言ではない。
今、かろうじて何らかの仕事に就いている非正規雇用者も安泰ではない。この状態のまま新年度を迎えると、企業は必ず組織を改編し縮小(シュリンク)させる。つまり、必然的に「人減らし」が起きる。
非正規雇用者はリストラされやすくなる。そして新年度からは一度リストラされると次の就職先がなかなか見つからなくなる。
だから、家賃が払えなくなって住居を失う。住居を失えば、ますます就職が難しくなる。就職が難しくなると、ますますカネがなくなる。