日産自動車への1,800億円の融資に1,300億円の政府保証がついていたことが報じられ、物議を醸しています。日産自動車といいますと、過去にも何かに付けて、菅義偉氏がその接点に登場する非常にレアな企業であることが思い出されます。(『今市太郎の戦略的FX投資』今市太郎)
※本記事は有料メルマガ『今市太郎の戦略的FX投資』2020年9月3日号の抜粋です。興味を持たれた方は、ぜひこの機会にバックナンバー含め初月分無料のお試し購読をどうぞ。
誰が1,300億円の政府保証を付けたのか?
7日の朝日1面トップに政府系の日本政策投資銀行(通称:政投銀)が日産自動車への1,800億円の融資に1,300億の政府保証がついていたことが報じられ、大変に大きな物議を醸しています。
日本を代表する主力産業の一角を担う大手自動車メーカーですから、政府系銀行が積極的に融資を行うということころまでは、まぁなんとか納得できます。
しかし、1,300億円の債務保証を政府が決めたという話は、事前にどこからも国民には伝わっていません。
いったい誰が、どうやって決めたのか?それが非常に大きな問題になる事案です。
この件に関して、日産は政府保証についてはまったく承知していないと、広報が知らぬ存ぜぬを決め込んでいます。また政投銀サイドは、個別案件なので答えることはできないとのこと。
お互いにシラを切っていますが、まったく火のないところにこんなに燃え盛る煙が上がることはないわけで、政投銀が勝手に政府保証を決めたとはまったく思えない状況です。
これってまさか、菅案件か?
日産自動車といいますと、過去にも何かに付けて、菅義偉氏がその接点に登場する非常にレアな企業であることが思い出されます。
今を遡ること4年ほど前、日産は三菱自動車への資本参加を発表する前にも、経済産業大臣ではなく、わざわざ菅官房長官に三菱のトップを引き連れ、報告のためと思われる面談を行っています。
また2018年11月、当時の日産の代表取締役カルロス・ゴーン氏の金融商品取引法違反逮捕の時にも、なぜか当時の川口均専務執行役員がわざわざ首相官邸に菅官房長官を訪ね、事情説明と陳謝を行っています。
確かにお騒がせはわかりますが、なぜ菅官房長官のところに真っ先にお詫びに出向いたのか。それは今も不明です。