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アベノミクスは死なず。日経平均は4~5月に底値をつけ上昇を開始する=伊藤智洋

過去15年のデータが示唆する、2016年の「下げ幅の限界」

今年の下げは、2008年10月から昨年までの上昇があるからこそ現れている動きに過ぎない。今年の下げがアベノミクスの終焉を意味しているわけではない(アベノミクスの終焉は日銀が金融引き締めに入るときに来る)。

したがって、下げ幅にも限界がある。

前回のサンプルのメルマガで、年間の変動幅の目安を書いたが、再度掲載しておく。91年から15年までの期間を見ると、年間の最安値から最高値までの値幅は、

(91~95)
6147円、9707円、5610円、4331円、5728円、
(96~00)
3931円、6422円、4565円、5914円、7651円、
(01~05)
5174円、3884円、3635円、1896円、5675円、
(06~10)
3518円、3631円、8162円、3746円、2612円、
(11~15)
2756円、2195円、5922円、4145円、4360円

となっている。

一定の流れができている場合でも、だいたい4000~6000円幅が目安になる。

今年はすでに4086円幅の下げを経過

今年は、2月12日の安値14865円ですでに4086円幅の下げを経過しているので、14865円から大きく下げる展開を想定して、積極的な下降を仕掛ける動きにはなり難いという見方ができる。

つまり、14865円を目指す動きは、十分に上昇した後の積極的に14865円前後を目指す下げか、底値を確認する作業として14865円前後でうろうろする動きのどちらかということになる。

3月14日以降の下げは、2000円幅以上の値幅の下げ余地があったため、積極的な下げ場面になっている。多くの市場参加者は、下げはじめの段階で、14865円を大きく下回る下げを想定しているわけではないだろう。

今回の積極的な下げが一段落した後、いったん値を戻して、まだ下げたい側が多かったとき、一時的に14865円を大きく下回る程度まで下げることになる。

Next: 政治・経済スケジュールを踏まえた2016年の株価シナリオ

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