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男性教諭「小学生女子の胸チェック」に批判殺到。わいせつ教師が歓喜する体育の闇とは?肌着禁止、白下着強要などハレンチ校則の問題点

川崎市の小学校で「体操服の下は肌着着用が禁止」という、まったく理解に苦しむルールが現在も存在していることが、ネット上で大いに物議を醸している

発端になったと思われるのは、3月9日の神奈川新聞の記事。それによると、川崎市立小学校の一部で、体操着の下に肌着を着用することを禁止する指導が行われていることが、同市市議会で発覚。質問に立った市会議員は、「多くの子どもが『嫌』と言っている」と批判し、さらに高学年でもブラジャーを禁止とする他自治体のような対応は「ないことを祈る」としたうえで、市の教育委員会に状況調査を要求した。

教育委員会は一連の質問に対し、市教委として着用禁止の指導はしていないとしつつ、「運動後の汗で体を冷やさないなど、健康面や衛生管理面の配慮」から、主に低学年に禁止している学校が「一部ある」と答弁したという。

新聞報道時にはさほど話題にならなかったこの話題だが、15日朝に日本テレビ系の朝の情報番組「スッキリ」で紹介されると、瞬く間に反響が広がる格好に。同番組では、同市の一部の小学校では「男性教諭が胸を確認して、成長度合いによって肌着が着用できる」といったルールがあることも報じられ、SNS上では「肌着禁止」「胸の成長」「男性教諭」といったワードが一時トレンド入りする事態となった。

各地の学校で今も存在する「下着チェック」の因習

今回発覚したのは川崎市内にある公立小学校におけるケースだが、このようなセクハラまがいのルールや校則は、今もなお存在する模様。とりわけ多く耳にするのが、「下着は白」という謎のルールや校則の存在、そしてそれを厳格に守ろうとするために学校内で行われているという「下着チェック」だ。

例えば、長崎県内の県立高校や国公立中学校では、全体の58%に当たる138校において、校則などで下着の色を「白」に指定していることが、今年3月に発覚。匿名での取材に応じた女子中学生は、着替えに合わせて定期的に下着の色の確認が行われていると告白している。

また佐賀県においても、中学校の校則の見直しを求める動きを伝える報道の中で、定期検査の際に教員が下着を目視で確認する指導が現在も行われていることが判明。別の報道では、同県の中学生に聞き取りをした内容として、「女子生徒への服装検査として、襟元から下着の肩ひもを出させて色を確認している」というチェックの生々しい実態も明らかになった。

さらに福岡県でも、福岡市立中学校全69校を調査したところ、下着の色を指定する学校が約8割にも上ったとの報道が。同県では「違反した下着を学校で脱がせる」「廊下で一列に並ばされ、シャツの胸を開けて下着をチェックされる」「体育館で男子がいるのに下着の色をチェックされる」といった、明らかにいきすぎな指導も存在するという。

ここ半年の間に報道されたものに限って挙げてみても、これだけ取沙汰されている「下着チェック」を巡る問題。こういったありえない校則やルールは、校内暴力が社会的問題となっていた1980年代に、学校内の風紀を守るために定められたものの名残というのが定説だが、そんな昭和の古い風習が、平成を通り越して今の令和の時代にも残っているというのが、まずは驚きである。

しかし、それ以上に問題なのが、このような時代にそぐわないルールを厳格に守るために、セクハラまがいの検査が日常的に行われ、そのことをまったく疑問視してこなかったという学校や教師たちの意識。その自浄能力のなさには驚きを通り越して、もはや呆れるしかない。

わいせつ教師は懲戒免職になっても舞い戻って来る

今回広く知られることとなった川崎市の「肌着禁止」問題に関して、ネット上では多くの怒りの声があがる事態となっているが、なかには「肌着禁止校則は“わいせつ教師の温床”なのでは?」といった、かなり過激な意見も見られる。

現に、わいせつ教師による不祥事は近年も後を絶たない状況だ。最近の報道によると、19年度に懲戒免職になった公立小中高などの教員の数は、なんと121人にものぼるとのこと。さらについ先週には、教え子の女子生徒に「下着の色は?」などとショートメールを送信し、さらに別の18歳未満の少女にわいせつ行為を働いた中学校の男性教諭が、懲戒免職となったと報じられている。先述の通り学校内では当たり前のように行われている「下着チェック」だが、常識的には当然のごとく“アウト”なのだ。

しかし、こういった不届きなわいせつ教師たちだが、たとえ懲戒免職となったとしても、後に再び教員免許を取得し、教育現場に戻ってくるというケースもかなり多いようだ。この問題に関しては、現在「3年」と定められている、懲戒免職による教員免許の欠格期間を「無期限」に延ばすという、いわゆる“厳格化”も検討されていたものの、他の法制度などと整合性を取ることが難しいといった理由から、先送りされてしまったという。

たとえ人権的な問題があったとしても、わいせつ教師が数年で舞い戻ることができるという今の状況は、生徒はもとよりその親にとっても不安でしかないといったところ。そういった教師たちが、「肌着禁止」「下着は白」といったおかしなルールで、児童生徒の下着をチェックしているとなれば、なおさら不安は募るばかりだろう。

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