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日本のコロナ急減に世界が注目、ウイルス自己崩壊説も。次の変異株と「第6波」に要警戒=高島康司

日本のコロナ感染者数は急速に減少している。このまま収束することを期待するが、世界中で次々と変異株が見つかっており、日本にも「第6波」がやってくることを否定することは難しい。(『未来を見る! 『ヤスの備忘録』連動メルマガ』高島康司)

※本記事は新型コロナウイルスに関する内容が含まれます。新型コロナウイルス感染症については、厚生労働省などの公的機関が発表する情報をご確認ください。

※本記事は有料メルマガ『未来を見る! 『ヤスの備忘録』連動メルマガ』2021年10月22日の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会にバックナンバー含め今月分すべて無料のお試し購読をどうぞ。

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世界でまだら状に広がるコロナパンデミック

日本を新型コロナウイルス「第6波」が襲う可能性について解説したい。

いま、新型コロナウイルスのパンデミックの状況は、世界の国々でまだら模様の状態になっている。

例えば、韓国では7月上旬に首都圏を中心に流行の「第4波」が始まり、新規感染者数は106日連続で1,000人を超えている。

またロシアでは、9月から感染者が急増し、14日以降は毎日3万人以上が新たに感染。20日の死者は過去最悪の1,028人にのぼった。政府によると、コロナ患者用の病床は全国27地方で90%以上が埋まり、一部では95%を超えている。

さらにイギリスでは、この1週間で感染者数が16.1%増加したことから、コロナウイルスの動向に対する懸念が高まっている。英国の感染率は人口100万人あたり620人で、近隣の西ヨーロッパやスカンジナビア諸国の約6倍にもなっている。

イギリスでは、他の国に比べ、かなり早い段階で規制を解除したことが感染再拡大の原因だと見られている。例えばデンマークでは、人口100万人あたりの感染者数が90人前後で推移しているときに規制を解除したが、イギリスでは、感染率が670人に達した時点で規制を解除している。

社会活動のあまりに早い正常化が、新たな感染拡大を招いたようだ。

なぜ日本では急速に減少したのか?

そうした状況のなか、感染が急速に収束しつつあるのが日本だ。

東京都の感染者数はピーク時だった8月の50分の1まで減少し、毎日の感染者数は3日連続で50人を切っている。19日は36人だった。また全国の感染者数も372人となった。これは2万6,000人を越えていた8月28日と比べて70分の1だ。

この感染者数の急速な減少は、多くの専門家の予想を越えている。

いま、この急速な減少の原因が議論されている。政府はワクチン接種の拡大や行動規制の効果が現れた結果だとしているが、これではこの急速な感染者数の減少の説明にはならない。

それというのも、今回のパンデミックには、それぞれ異なった変異株が主導するいくつかの感染の波があり、それらは時間が経つと勝手に収束していたからだ。

日本でワクチン接種が始まったのは4月からだが、すでにそれ以前の時期に、第1波から第3波までの波は拡大と収束を繰り返していた。

ワクチンには、感染したときの重症化リスクを抑える高い効果がある。事実、日本の死亡率は5%近かったピーク時から、いまは1.06%に低下している。死亡率の急速な低下は、ワクチン接種が進む他の国々でも同様だ。

しかし、イギリスやアメリカのように、ワクチン接種が拡大しているにもかかわらず、感染者数の増大が止まっていない国も多い。ワクチンは重症化リスクの低下には大きな効果があるものの、感染拡大を止める効果は思ったほどないというのが現実のようだ。

このような事実から見ると、「デルタ株」が主導する第5波の急速な収束の原因は、ワクチン接種の拡大ではないことになる。原因は別にある。

Next: コロナは自己崩壊する?新しい波は常に「変異株」が起こしてきた

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