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アメリカの戦略転換と「第2次麻生太郎内閣」誕生の真実味=斎藤満

アメリカ外交の強硬路線にも変化~ロシア、中国、北方領土問題

外交面でも、従来のネオコン主導の強硬路線に変化が見られます。

ウクライナやシリア問題ではロシア攻めから協調路線に変更し、イランとの核協議もCFR主導で進みました。対中国でも、これまでのあからさまな反中国路線から、少なくとも李首相とは手を組む形が見え、対話型に緩和しています。

そしてCFRのケリー国務長官が、日本の岸田外相と広島の原爆記念碑を訪問、献花しました。そればかりか、原爆投下国米国の大統領としては初の、オバマ大統領の広島訪問への道筋を付けました。岸田外相の裁量で進められたはずはなく、安倍、菅両名は苦虫を噛み潰したような反応と聞いています。

この裏では、明らかにCFRが動いたとしか思えません。

そればかりか、日ロ外交にも米国の柔軟な姿勢が見えます。これまで何度も日ロ首脳会談のもとで北方領土問題が進展しかけたのですが、その都度米国から横やりが入り、まとまるものもまとまりませんでした。

それがこの連休に、安倍総理がロシアのソチを訪れ、プーチン大統領と会談、経済連携から領土問題、平和条約への道筋をつけようとしています。

これを従来の米国なら黙って見逃すことはありません。現に今回も、オバマ大統領からは、サミット前の訪ロは控えるように、圧力がかかっていました。しかし、実際にはこれを押し切ってロシア訪問となりました。

ここにも明らかにこれまでとは違う米国があります。つまり、米国のリーダーシップがネオコンからCFRへとシフトした可能性が伺えます。

これは米国べったりの日本政府に、大きな問題を投げかけます。ある意味では外交を広げるチャンスでもありますが、やり方を間違えると、米国からの支援を失い、政権自体が揺らぐ可能性を秘めています。

Next: かつて「安倍おろし」に動いたCFR、麻生総理再登板の可能性も

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