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ロッテリア売却報道で浮上する「すき家に速攻転換?」との憶測。ウェンディーズ“一時消滅”を招いたゼンショーにハンバーガーへの執着はナシ?

大手ハンバーガーチェーンのロッテリアが、ゼンショーファストHDに売却されると報じられ、大きな波紋を呼んでいるようだ。

報道によれば売却日は4月1日で、売却後もロッテリアブランドは一定期間継続されるという。

ロッテリアの親会社であるロッテHDは、ロッテリア売却の理由を「多x様な業態での事業展開を進めるなか、ロッテリアの位置づけについて慎重に検討した結果、最適なパートナーのもとで、ロッテリアの更なる成長を実現することがベストな選択と判断した」と説明しているという。

かつてウェンディーズを買収したゼンショーだが…

ハンバーガー業界の巨人・マクドナルドの日本国内第1号店が誕生した翌年の1972年、ロッテグループのファーストフード事業として誕生したというロッテリア。

創業から数年後には、日本人好みのエビを用いた「エビバーガー」を独自開発し、同店における定番メニューに。また2007年からは、具材のプレミアム感を追求した「絶品チーズバーガー」をはじめとした絶品バーガーシリーズを展開し、こちらも人気を博していたのだが、一時は47都道府県全てに出店するなど、全国に500軒以上を擁していた店舗数は、2023年1月時点では358店舗にまで減少していたとのこと。

近年では、店舗限定でアルコールを提供するという、ちょい飲み需要を当て込んだ“居酒屋化”にも挑戦したことでも話題となったが、従来のハンバーガー目当ての客層からは違和感を訴える反応も少なからず挙がるなど、少々迷走感が否めないといった印象もあったところだ。

【関連】ロッテリア“居酒屋化”の動きに賛否両論。“ちょい飲み”需要を取り込み流行の予感も従来の“素面客”との棲み分けが課題に?

いっぽうで、売却先となるゼンショーファストHDだが、2021年9月に日本食専門店事業の統括・支援機能を担う新たな統括会社として設立され、すき家やなか卯といった業態を承継しているというゼンショーホールディングスの子会社。

グループ全体では、実に様々なジャンルの飲食店チェーンを展開しているゼンショーだが、現時点ではハンバーガーショップは手掛けていない。しかし2000年代には、当時経営危機に陥っていたダイエーから、ビッグボーイとともにウェンディーズを買収し、その経営を手掛けていた時期もあった。

ところが、ビッグボーイが今もゼンショーHDの中核的存在のチェーンなのに対し、ウェンディーズのほうは米国運営法人とのFC契約が切れたのを契機に、わずか7年ほどで全店舗を閉じて事業終了。結果的には別会社が数年後に再展開しはじめたものの、その時はウェンディーズが日本から消滅するということで、ファンからの借別の声が相次ぐという事態となった。

「ゼンショリア」「すきア」飛び交う新店名案

今回のロッテリア売却に関して、SNS上でも様々な反響があがっているところであるが、なかでも注目されているのが、ロッテリアという店名の今後。

売却後はロッテグループとの縁は完全に切れるということで、やはり“ロッテ”という冠は外す方向になるのでは……といった見方が大勢のようで、代わりに「ゼンショリア」「スキヤリア」「すきア」「ロッテリ家」といった名称、あるいは単に「リア」になるのではなど、様々な推測が飛び交っている。

ただ、報道でも「売却後もロッテリアブランドは“一定期間”継続される」とあったことや、さらには先述したとおり、過去にウェンディーズをあっさり手放していることもあってか、ゼンショー側としてはハンバーガー店という業態にこだわる気はあまりなさそう……といった見方も多く、立地などによっては、はま寿司やすき家などに速攻転換されるのではという可能性も、かなり取沙汰されているようだ。

ゼンショー側は、今回のロッテリア買収の狙いを「当社の幅広い飲食業態を生かして食材調達や物流などの面で相乗効果を発揮できる」と説明しているようだが、そんなゼンショーが誇る“幅広い飲食業態”ゆえに、様々な業態への転換が進むとなれば、ロッテリアの根強いファンとしてはかなり寂しい事態となるわけだが……。売却される今年4月以降の各店舗の動向が、大いに気になるところである。

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