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なぜ行政文書の信用は地に落ちた?アベノマスク単価黒塗り「違法」判決も政府の隠蔽体質は変わらず=原彰宏

官僚の思いつきのまま首相官邸からのトップダウンで強行

本来、行政機関が行う公共事業は会計法によって競争入札することが原則とされているのですが、アベノマスクは緊急性が存在するとして随意契約で調達されました。

「随意契約」とは、工事などの発注や物品の調達に際して、競争入札の方法ではなく、それ以外の方法で選定した者と契約を締結することで、公共契約において用いられる用語です。

“例外的”に行われた事業のプロセスを国民が検証するには行政文書が開示されなくてはなりません。

情報公開法は原則として情報公開を義務とし、非開示とする場合は、国に同法が定める非開示事由の主張立証責任を課しているのですが、今の状況では、知られては困る重要事項の“隠蔽”と取られても仕方がないですね。

東京新聞記事では、2022年6月28日、厚労省・経産省・総務省の職員で構成された合同マスクチームの実務上の責任者である厚労省医政局経済課・課長(当時)に対する証人尋問が行われ、マスク調達を担う合同マスクチームは全世帯向け1億枚以上、介護施設向けにも1億枚以上を追加で調達しなくてはならなくなったことを、発表直前まで知らされていなかったことを明らかにしています。

アベノマスク全世帯向け配布事業は経済産業省出身の佐伯耕三首相秘書官が、「全国民に布マスクを配れば、不安はパッと消えますから」と安倍晋三首相に進言したことから始まったと、当時も話題にはなっていましたね。

なんかバカにされているような表現ですけどね。

現場との実現可能性の検討など一切行われず、官邸官僚の思いつきのまま首相官邸からのトップダウンで強行された事業であったことが、合同マスクチーム責任者の法廷での証言から明らかになったと、記事にはあります。

その布マスク自体にも、カビや汚れ、虫の混入といったこともありましたっけね。

福島の無名会社が受注して話題になったが……

随意契約と言えば、アベノマスク配送に関して、福島市にある企業の存在を思い出します。

福島の無名会社『アベノマスク4億円受注』の謎」という、東洋経済の記事があります。

記事には菅官房長官(当時)の記者会見で「布製マスクを納入した事業者は、興和、伊藤忠、マツオカ、ユースビオ、横井定の5社であります」という発言が載っています。

この中で、一般には聞き馴染みのない会社「ユースピオ」。これがその記事の主人公です。ホームページもないし、NTTの番号案内にも登録されていないペーパーカンパニーと噂されました。

福島市の中心部から外れたプレハブ風の長屋にこのユースビオ社の事務所があるようで、郵便受けの社名は白いテープで隠されていて、窓には、公明党山口那津男代表のポスターが貼られていたことが』話題になりました。そのことで、創価学会との関係が噂されましたね。

Next: アベノマスク関連の文書も捏造か?もはや信用できない行政文書

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