fbpx

中国産を国産と偽ったウナギ店、売上も“偽装”で4,500万円脱税。「ウナ丼しっかり食べた」谷国家公安委員長ともども呆れられる事態に

過去に中国産ウナギを国産と偽って販売していたとして、世間の批判にさらされたウナギ店が、法人税など約4,500万円を脱税していたとして、国税に告発されていたことが分かった。

告発されたのは奈良県内で生鮮食品加工会社を営んでいた「うな源」と、その元社長。報道によると、元社長はレジの現金を集計する際に一部を抜き取る手口などで、2020年9月までの3年間に計約1億8,000円の所得を隠し、法人税など計約4,500万円を脱税した疑いが持たれているとのこと。

隠した資金は、主に高級クラブでの飲食費などに充てられていたといい、重加算税を含む追徴税額は約6,200万円に及ぶとのこと。修正申告はすでに行ったということだが、大半が未納付だという。

産地偽装での儲けを圧縮する意図も?

今回告発されたうな源といえば、奈良県内にある本店だけでなく大阪などの百貨店などにも出店。またグルメサイトや通販サイトの口コミでも、美味だとの評判が高かった店だったといい、地元自治体のふるさと納税の返礼品にも採用されていたほどの人気ぶりだったようだ。

【関連】消費者も悪い?熊本産アサリ、97%が中国など外国産と判明。奈良のウナギ屋に続く“産地偽装”に「過度な国産信奉」「安さばかり追求」と批判の声

しかし先述の通り2020年4月から同年11月にかけて、いわゆる“産地偽装”を行っていたことが地元農政局の指摘で発覚。

かなりの人気店だっただけに「裏切られた」と憤る声も多かったわけだが、どうやら店側は産地偽装によって儲かった分の利益を圧縮するために、レジの金を抜き取るなどの行為を働いていたという、そんな可能性もここに来て取沙汰されているというのだ。

要はウナギの産地だけでなく売上までダブルで偽装していたということで、また隠した売上は高級クラブでの遊興費に消えたとあって、SNS上では呆れ返るばかりといった声が多くあがっているのだが、いっぽうでウナギ絡みで同様に呆れられているのが、野党から“ウナ丼大臣”とのキャッチフレーズまで付けられてしまった谷公一国家公安委員長だ。

岸田首相が選挙応援で赴いた和歌山で爆発物を投げ付けられた際、高知県内を視察中だったという谷氏だが、その知らせの連絡を受けた時のことを「四万十でおいしいウナギ丼を食べられるということで楽しみにしていたが、これから食べようというときに警察庁から電話があった。和歌山で岸田総理にものが投げられたと。そういうことがあったけれども、ウナギ丼は、しっかり食べさせていただいた」と発言

同僚議員のパーティーでの発言ということで、本人としてはちょっとしたリップサービス、もっともあまり面白くなく“完全に滑っている”との声も多いのだが、このことが野党側から「危機感も緊張感もない人物に要人警護の責任を担わせてよいのか」との批判を呼び、即刻更迭を求める声まであがっているというのだ。

“ウナ丼大臣”と責める野党に「学級会かよ」との声

SNS上でも谷氏の緊張感のなさを責め、公安トップにふさわしくないとの声も少なからずあがっているこの件。しかしながら野党側の批判に対し、岸田首相は「谷氏は必要な指示、情報収集を行ったと聞いている。引き続き職務にあたってほしい」と述べ、続投させる考えを示したとのこと。

ちなみに岸田政権下では、22年11月にも当時の法務大臣だった葉梨康弘氏が「法務大臣は死刑のはんこを押したときだけニュースになる地味な役職だ」と発言し、事実上の更迭となったこともあったばかり。

この件も今回のウナ丼発言と同様、同僚のパーティーでの発言が問題視された格好だったのだが、とはいえ何かと物議を醸す死刑問題にまつわるあまりも軽率すぎる発言と比べ、今回のウナギを食べた云々はあまりに些末な問題といった見方も多いようで、「政権のあら探ししか能のない」「学級会かよ」といった野党側への批判も、谷氏への批判以上に多いといった状況だ。

葉梨氏の場合は、一度は岸田首相も交代させる考えはないと表明したのだが、その後一転して詰め腹を切らせるという流れに。野党側としては、その再現といきたいといったところだろうが、今回に関してはどうにも無理筋、ウナギだけにつかみどころ無く逃げられて終わりだろうというのが、多くの見方のようである。

Next: 「うな丼大臣は更迭すべき」

1 2
いま読まれてます

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

MONEY VOICEの最新情報をお届けします。

この記事が気に入ったらXでMONEY VOICEをフォロー