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子どもの自殺、過去最悪514人…本当に主な要因は「学業不振」なのか?弱者に優しくない日本社会=原彰宏

出生数80万人割れの裏で、子どもの自殺者が過去最悪の514人…

先進国である以上、高齢化社会になるのはある意味「宿命」ですが、少子化は、政府政策によって止めることはできます。

根底には子どもを育てる家庭の経済環境改善という問題があると思います。少子化対策は経済問題でもあると言っても、過言ではないでしょう。

2022年に国内で生まれた子どもの数は、統計のある1899年以降、初めて80万人を割り込んだとありますが、外国人と、海外で生まれた日本人の子どもを含む出生数が79万9,728人だったということです。

国内生まれの日本人に絞り込んだ出生数(概数)は6月に公表されますが、国の推計方法で計算すると77万人台と見込まれています。

40年前の1982年の出生数(国内で生まれた日本人の子ども)は、151.5万人で、40年間でほぼ半減することになります。

少子化対策については、改めて考察したいと思います。

果たして岸田政権の「異次元の少子化対策」は、きちんと的を射たものなのか、いわゆる“芯を食った”政策になっているのか、何が「異次元」なのかをきちんと検証していきます。

子どもの自殺理由、最多は「学業不振」だが…

子どもの自殺者数は、すごい人数になっていますねぇ。

自殺する理由が学業不振が一番多いということになっていますが、学業不振は勉強ができないからということでしょうか。

学業不振から見える未来を悲観しているのでしょうか。

自殺ということの先に「未来を悲観している」というのは理解できますが、個人的見解ですが、自殺の主な要因を「学業不振」という言葉に閉じ込めてしまうのは、子どもの自殺問題の本質を見誤らせるような気がするのですね。

・いじめは存在しないのか
・貧困問題は関係していないのか

「親ガチャ」という表現がクローズアップされている背景にあるものは何か…。少子化対策に「異次元」といって予算を付けることが、ことの解決の本質ではないような気がするのですがね。

「トー横キッズ」……この言葉を聞いたことがありますか。

新宿歌舞伎町にある新宿東宝ビルの横にある広場でたむろする若者たちを、2018年頃から、周辺の居酒屋や風俗店の店員や風俗嬢・キャバクラ嬢らが彼らを「トー横キッズ」と呼び始めたのです。

彼らはどこにも居場所がない、本来なら温かいはずの家庭にも居場所がないのです。

望まぬ妊娠でこの世に生を受けたことを知った子どもたちが、親から「あんたなんか生まれてこなければよかった」という罵声を浴びせられて家を飛び出した子どもたちも、トー横には多くいます。彼らの多くは、その腕には「リストカット」の跡がたくさんあります。自己肯定感が低く、自分自身の存在意義を見つけられない子たちが多くいます。

避妊薬ピルの認可は何年もかかっているのに、バイアグラの認可はあっという間のこの国で、彼らをどう守れば良いのでしょうか。

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