fbpx

続々閉店「高級食パン」ブームに乗って散ったフランチャイズ店オーナーが開業前に見るべきだった数字=俣野成敏

副業としてフランチャイズ店の経営を考えている方も少なくないでしょう。その場合、避けるべきことは「今、まさに流行っている事業に乗る」こと。これは、多くの方が陥りやすいパターンです。「高級食パン」の事例を挙げながら、FCビジネスの見極め方などについて解説します。( 俣野成敏の『サラリーマンを「副業」にしよう』実践編 俣野成敏の『サラリーマンを「副業」にしよう』実践編

【関連】なぜ日本は「安い国」に成り下がったのか。安い物価のツケを低賃金で払い続けてきた私たち、インフレで総貧困化へ=俣野成敏

※本記事は有料メルマガ『俣野成敏の『サラリーマンを「副業」にしよう』実践編』2023年7月25日号の一部抜粋です。続編にご興味をお持ちの方はぜひこの機会に初月すべて無料のお試し購読をどうぞ。

プロフィール:俣野成敏(またのなるとし)
リストラと同時に公募された社内ベンチャー制度で一念発起。年商14億円の企業に育てる。33歳で東証一部上場グループ約130社の現役最年少の役員に抜擢され、40歳で本社召還、史上最年少の上級顧問に就任。2012年独立。フランチャイズオーナーや投資家として活動。サラリーマン時代に副業で出版した『プロフェッショナルサラリーマン』でビジネス書作家デビュー。「仕事術」「お金」「コンディション」「副業」などテーマは多岐にわたり、異分野で10万部超えを3度達成。著者累計は49万部。これからは、サラリーマンでも副業やお金の知識向上が不可欠と実感し、啓蒙に尽力している。ビジネス誌やwebメディア掲載実績多数。『まぐまぐ大賞』を7年連続受賞。

やはり「流行っている事業に乗っかる」のは危険

今回は「副業でFCオーナーを検討する際の注意点」をお送りします。

今は、ビジネスモデルも販売されている時代です。もし、あなたがマネジメント経験などをお持ちなのであれば、副業でFCオーナーを始めるというのも、選択肢の1つになるかもしれません。

その場合、避けるべきことは「今、まさに流行っている事業に乗る」ことです。これは、多くの方が陥りやすいパターンです。

今回は、実際の事例をもとに、FCビジネスの見極め方などについて、お話ししたいと思います。

「高級食パン」ブームが去ったあとに待っていたFCオーナーの苦難

私のところにも、時々問い合わせがあるのですが、 当メルマガ 当メルマガ をお読みの方の中には、副業でFCオーナーになることを検討している方もいるのではないかと思います。

そのような方に、ぜひ知っておいていただきたい事例がこちらです。

※参考:「もう限界です。自己破産寸前の人も多い」高級食パン「乃が美」 本部とフランチャイズ・チェーン店6社が裁判所を巻き込む“泥沼内紛トラブル” – 文春オンライン(2023年3月25日配信)

高級食パンブームの火付け役として知られる、食パン専門店の『乃が美』。乃が美は2013年の創業後、瞬く間に店舗を広げ、わずか5年後の2018年には全都道府県への出店を果たしています。

売り上げも100億円を突破するなど、破竹の勢いに見えましたが、今にして思えば、その頃がブームのピークでした。

乃が美はその後も強気の出店攻勢を続け、さらにライバル店も乱立した結果、市場が飽和状態となってブームも沈静化。後に待っていたのは、売り上げ不振で多くの負債を抱えたFC店と本部との壮絶な内部対立でした。

かつては行列ができる高級食パン店として、度々メディアにも取り上げられてきた乃が美ですが、実はブームの最中も、ある数字に着目することで、FC店が後々、困難に陥る未来を予想することは可能でした。

その数字とは、本部が運営する直営店とFC店の出店比率です。

Next: 数字で見えていた結末。本部が利益を渡してまでFC加盟店を募る理由

1 2 3
いま読まれてます

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

MONEY VOICEの最新情報をお届けします。

この記事が気に入ったらXでMONEY VOICEをフォロー