厳選企業その3:三菱商事
3番目に紹介する企業は三菱商事です。2023年12月25日終値時点の予想配当利回りは3.17%です。こちらも順調に配当金を増やしています。

出典:マネックス証券
2023年は三菱商事含む総合商社の株式が注目された1年でした。ウォーレン・バフェットが投資したことに加え、東証のPBR1倍割れへの提言も追い風となりました。
総合商社は「モノを仕入れて売る」という伝統的な卸売ビジネスに加え、「次に伸びそうな産業に投資する」という投資ビジネスを行っています。
その中でも、三菱商事は連結対象会社の数が競合他社に比べて多く、世界中に広がるネットワークが強みと言えるでしょう。投資先に対して、自社が持つネットワークを活かし、投資先の成長を促すのです(例えば投資先の良品計画に対し、傘下であるローソンの販売チャネルを提供することで、良品計画の販路拡大に貢献する、など)。

出典:各社有価証券報告書より作成
配当金の魅力は累進配当の方針を打ち出していることです。累進配当とは、配当金を維持・あるいは増配を継続する方針です。
三菱商事はバフェットからも100年後も生き残る、と言われた企業の1つです。それは、三菱商事が時代に合わせて投資先を変化させ、常に新しいビジネスを追求しているためであると考えます。
商社は「規模が巨大で、(事業が)理解しやすく、実績もある」とし、傘下に多様なビジネスを持つことがバークシャーに似ているとも指摘。「これから約100年、そして永遠に生き延びるだろう」(出典:朝日新聞より引用)
リスクは海外売上比率が高いことから、円高による収益の落ち込みの可能性が考えられます。また、今期24年3月期は、昨年に資源価格が大幅に上昇した反動を受けて、金属資源関連の減益が目立ちます。
とはいえ、配当金の継続方針と事業の継続性を総合的に考えると、配当株投資の1つとして検討しても良いと思います。
残る2社は…
新NISAの成長枠で、高配当株投資の候補となる残り2社の解説は、つばめ投資顧問の有料会員サイト上で行いたいと思います。これを機に、ぜひつばめ投資顧問への入会を検討してみてください。
ここまで挙げた3社と上記の2社はあくまで、現時点での高配当株投資の候補です。企業は生き物ですから、将来的に業績が悪化し、配当株投資として適さなくなる可能性も考えられます。そこで、今回取り上げた5社については、つばめ投資顧問の有料会員サイト上で決算情報などの継続的なアップデートをして参りたいと思います。
高配当株投資の候補となる他の2社の解説が気になる方、ここで解説した企業も含めた5社の今後の動向が気になる方、新NISAで長期投資を行いたい方、ぜひ一度つばめ投資顧問のサービス内容を確認してみてください。
※上記は企業業績等一般的な情報提供を目的とするものであり、金融商品への投資や金融サービスの購入を勧誘するものではありません。上記に基づく行動により発生したいかなる損失についても、当社は一切の責任を負いかねます。内容には正確性を期しておりますが、それを保証するものではありませんので、取り扱いには十分留意してください。
『
バリュー株投資家の見方|つばめ投資顧問
バリュー株投資家の見方|つばめ投資顧問
』(2024年1月3日号)より
※記事タイトル・見出しはMONEY VOICE編集部による
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【毎日少し賢くなる投資情報】長期投資の王道であるバリュー株投資家の視点から、ニュースの解説や銘柄分析、投資情報を発信します。<筆者紹介>栫井駿介(かこいしゅんすけ)。東京大学経済学部卒業、海外MBA修了。大手証券会社に勤務した後、つばめ投資顧問を設立。