人気のトランプはそもそも大統領選に出馬できるのかという問題
一期かぎりで大統領職から姿を消したトランプは、本邦のメディアを通じてみていますとすっかり影の薄い存在に見えますが、米国の共和党支持者の中では圧倒的な人気を誇っており、共和党も新たな統一候補をたてるのが非常に難しくなってきています。
一方、民主党はとにかくなんとかしてトランプが大統領選挙に出てこないように手練手管で法的に羽交い絞めにするという凄まじい策を講じ始めています。
実際に民主党の州知事の力の強い州であるコロラド州の最高裁は「予備選への参加資格がない」と判断しています。さらにメーン州でも、民主党のベローズ州務長官が2024年大統領選の同州の共和党3月予備選にトランプ前大統領の参加を認めないことを決定。
トランプ氏をそもそも選挙に立候補させないという、凄まじい妨害戦略を公然とやり始めている状況です。
この件は最後には連邦裁判所に上告してどう判断されるかですが、本当に予備選に立候補すらできないことが確定した場合、米国内では相当支持者が荒れ狂う可能性があり、まさに南北戦争2.0の火蓋が切って落とされる危険性が高まります。
無所属の異端児「RFKジュニア」がどうワークするのかも注目
今回の大統領選では、ジョン・F・ケネディ元大統領の甥で、昨年10月、民主党でも共和党でもない「無所属」の候補者として早々と大統領選挙に挑戦する意向を示したRFKジュニアこと、ロバート・F・ケネディ・ジュニアの存在がどう選挙戦に機能してくるのかにも注目が集まります。
RFKジュニアは環境保護活動家としても広く知られていますが、さらにそれとは別に反ワクチン活動家としても知られており、バイデンともトランプとも異なる動きを示現させてくるのは間違いなさそうな状況です。
大統領選は株価にも微妙な影響をもたらすものですが、まず影響がでるのは為替のほうが大きそうで、トランプが強い米国の再来を声高に叫べばドル高になるといったことは十分に考えられるところです。
本格的な予備選からの動きが出るのは3月のスーパーチューズデーということになりそうですが、FRBのみならず、この動きの部分もしっかりチェックしていく必要が出てくる時間帯です。
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『
今市太郎の戦略的FX投資
今市太郎の戦略的FX投資
』(2024年1月10日号)より抜粋
※タイトル・見出しはMONEY VOICE編集部による
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