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UberEATS、ロボット配送が3月から運用開始。利用者からは好意的な反応が多数も配達員からは「始まれば単価も下がるでしょうね」と嘆きの声

ウーバーイーツジャパンと三菱電機が、歩道を自動走行するロボットによる配送事業で業務提携したと発表。3月中に東京都心の一部地域で運用を始める予定だと報じられている。

ロボットは長さ71cm、幅46c、高さ60cで、最大20kgまで運ぶことが可能。専用アプリから料理を注文すると、ロボットが待機場所から店まで取りに行き、指定された場所まで届けるという。

ロボット自体はアメリカのロボットメーカー「カートケン」が開発したものだが、それを日本の道路交通法などに沿うように三菱電機が調整。いわゆる「遠隔操作型小型車」として、最高時速5.4kmで歩道などを走行する仕様に改められ、また歩行者の安全確保のため、横断歩道を渡る場合などは人が遠隔操作するということだ。

ウーバーイーツのロボット配送サービスは米国に続き2か国目。ウーバーイーツジャパンの中川晋太郎代表は、物流の人手不足が深刻化する“2024年問題”をにらみ「配送手段の選択肢を増やす試みだ」とコメントしているという。

仕事を奪われる配達員は戦々恐々か

日本国内におけるロボット配送サービスといえば、昨年1月から2月にかけ都内の西新宿エリアにおいて、フードデリバリーのmenuや武田薬品工業が食事や医薬品を届けるサービスの実証実験を実施したことがあったが、今回のウーバーイーツの件は実証実験ではなく、いきなり本運用といった格好となるよう。

“人間の仕事を奪う”典型的な事象としても捉えられることの多い、この手のロボット配送サービスの普及なのだが、とはいえ今回のロボの最高時速5.4kmといえば、歩道を走行するがゆえに道交法との兼ね合い的にもそのあたりが限界だったようなのだが、正直なところ人間の早歩きよりもちょっと遅いといったスピード感。

そういうことであれば、やはり今のところは配達員にバイクや自転車で運ばせるのが現実的のようだが、ただ“2024年問題”による人手不足の問題は待ったなしといった状況でもあり、配達員から配送ロボットへと置き換わっていく流れ自体は、どうにも止められないといったところのようだ。

実際、今回の報道を受けてのSNS上の反応をみてみると「これ凄すぎない?」「ビックリドッキリメカみたい」といった好意的な反応とともに、試してみたいといった声が多くあがっているところ。

またウーバーイーツ利用者なら、質の低い配達員に当たって不快な思いをした経験は誰にでもあると思うが、そういったことにかねてから不満を抱いていた向きからは「配達員のヤカラ連中が駆逐されますね」「気を遣わなくていいロボットで質を均一にしてほしい」などと、配送ロボットへの置き換えを歓迎する声も少なくないようだ。

ただ、その反面で配達員の立場からすると、やはり今後の配送ロボットの普及は脅威以外の何者でもないといったところのようで、「このロボットとピックかぶる可能性あるってこと?」「始まれば単価も下がるでしょうね」「専業配達員はさすがにやばそう」などと、まさに戦々恐々といった反応が広がっているようだ。

先行導入のアメリカではロボの“誘拐事件”も発生

いっぽうでウーバーイーツに限らず、ロボット配送サービス会社が次々と現れ、コロナの世の中も後押しする格好で、配達扱い件数が格段に伸びているというアメリカ国内なのだが、その反面でロボットに対しての“妨害行為”が頻発しているとのこと。

最初の頃は物珍しさもあってのいたずらだったようだが、それがロボットに蹴りを入れて倒したり、馬乗りになったりといった風に過激化していき、さらには配送中の商品を略奪する事案も増えているとのこと。

また、配送している商品ではなくロボット本体が略奪の対象となるケースもあるようで、ロサンゼルスでは2人組の男にロボットが“誘拐”されるといった事件も発生。もっとも、この時トラックに積み込まれたロボは、なんと自力でトラックから走り降りて脱出したとのことである。

このようにアメリカでは、ロボット配送サービス普及の前に“治安の悪さ”が立ちはだかる格好となっているようなのだが、同じことが日本でも起こらないとは限らないと、心配する声も少なからずあがっているところ。なかにはそんな事態に対応すべく、早々に配送ロボットが“武装化”されるのでは……といった、まさかな見方も浮上しているようだ。

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