fbpx

TDRエリアに初進出の星野リゾート。“1人あたり1泊9000円”というらしくない価格設定で注目も「予約時からキャンセル料100%」との事実誤認も拡散中

あの星野リゾートが今月20日、千葉県新浦安エリアに新たな宿泊施設「星野リゾート1955東京ベイ」をオープン。国内外71施設目で、千葉県内への進出は初めてということで注目を集めているようだ。

報道によれば東京ディズニーリゾート近くの立地に建つ同ホテルは、客室は全638室で23タイプを用意。世界初のディズニーランドがオープンした1955年頃のアメリカの世界観が、館内デザインのモチーフになっているとのことで、また施設面では夜間や早朝でも作りたての食事を楽しむことができるレストランがあるという。

さらに東京ディズニーリゾートとの間には無料シャトルバスがあり、帰りの客で混みあう20時~21時台は、最短5分間隔での運行を行うこと。なお宿泊料金は2人1室(素泊まり)で1人1泊9,000円からと、比較的リーズナブルな価格設定となっているようだ。

レストラン設備をより充実

今月6日には、東京ディズニーシーの新エリア「ファンタジースプリングス」がオープンし、それと連動するように6番目のディズニーホテル「東京ディズニーシー・ファンタジースプリングスホテル」が同日に開業するなど、その人気はまったく衰えることがない東京ディズニーリゾート(TDR)。

今回開業した「星野リゾート1955東京ベイ」は、星野リゾートがそんなTDRエリアに初めて進出するホテルとなるのだが、建物自体は昨年末に閉館した「東京ベイ東急ホテル」のものだということ。前ホテルの閉館から約半年足らずの期間で、全638室のうち約3分の1となる200室を改装したということだ。

いっぽうで星野リゾートは、今回の開業の約1年前から浦安市内で現地調査を行い、ディズニー客の集中による混雑など観光面での課題を把握していたといい、その結果として朝6時から営業するレストランや、夜11時まで食事を提供するカフェテリア、軽食や飲料を扱う24時間営業のショップも設けたとのこと。

実際、TDRへ泊りがけなどで遊びに行った人々から、不満の声があがることが多いのが食事に関する問題で、場内が大混雑しているような日にはレストランに入るだけで何時間も並ぶ、また食事を買っても席が空いてないなどは日常茶飯事。

【関連】ディズニーランドでランチ難民にならない3つの裏テクニック

現段階においても、ディズニーランドの中でも座席数が多い2つのレストランが長期休止中で、さらなる食事場所不足となっているようで、そんな“食事難民”の状況を星野リゾートでは大いに問題視し、こういったレストラン設備をより充実したようなのだ。

いまだに尾を引く「キャンセル料100%」の炎上

いっぽうで「星野リゾート1955東京ベイ」の大きなウリとして取沙汰されているのが、その宿泊料の安さ。

星野リゾートのホテルはどこも価格設定が高飛車、といったイメージも少なからずあるなか、今回のホテルはTDRへはシャトルバスでの移動が必須といった距離もあって、あまり強気な価格設定はできないという面も。ただ、それでも2人1室で素泊まりなら、1人当たり1泊9,000円からというのは、先述した「東京ディズニーシー・ファンタジースプリングスホテル」が最安でも1泊7万円近くするのと比べてもかなりの安値ぶり。

しかも「星野リゾート1955東京ベイ」サイト内の空室検索をみると、その9,000円台の価格から、さらに30%ほど値引きされた特別優待プランも、日にちによっては存在。予定さえ合えば、TDR周辺でもっとも安価に泊まれそうなプランであるのだが、ただしその条件として、一度予約すると日程変更や解約はできず、返金は不可となっているようだ。

星野リゾートといえば、コロナ禍突入直後の緊急事態宣言時に、事前に予約していた宿をキャンセルしようとしたところ、100%のキャンセル料を請求されたといった話がSNS上で拡散し、「この非常時に…」と大いに炎上したことがあった。

そのことが多くの人のなかでいまだに尾を引いているのか、SNS上では「予約した瞬間からキャンセル料100%かかるのが完全にネック」といった声が多くあがっている状況なのだが、実際のところ「星野リゾート1955東京ベイ」サイト内の空室検索でチェックしてみると、上記のような特別優待などのお得な一部プランの場合、予約した瞬間からキャンセル料100%となっているものの、1泊9,000円程度のスタンダードプランを含めた通常プランだと、21~4日前が10%、3~0日前で100%というのが、標準的なキャンセル規定になっているようだ。

各地のリゾート地で成功を収めるいっぽうで、その評判としては上記の“キャンセル料100%”の話も含め褒貶相半ばするといったところの星野リゾート。ただ今回のTDRエリア初進出となるホテルに関していえば、先の東急ホテルも決して経営不振だったわけではなく、コロナ5類移行やTDL開園40周年などで客室の稼働率は好調で、収益率が上がっているなかでの閉館だったということで、星野リゾートによる新たなホテルも成功はほぼ確実といった状況のようだ。

Next: 「次ディズニー行く時はココ泊まろ……」

1 2
いま読まれてます

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

MONEY VOICEの最新情報をお届けします。

この記事が気に入ったらXでMONEY VOICEをフォロー