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米国株の堅調地合いもここまでか? やはり上がらない日本株とドル円=江守哲

為替市場~やはり円高トレンドは変わらず

先週の市場の話題はやはり5月の米雇用統計でした。あまりに衝撃的な内容でしたので、どこに行っても雇用統計の話ばかりでしたね。

しかし、いろいろ考えても仕方がないので、ここは冷静に市場動向についていくことが重要でしょう。

今週は14・15日にFOMC、15・16日に日銀金融政策決定会合があります。

FOMCでの利上げはないでしょう。ただし、イエレン議長の会見がありますので、その内容には注目です。またFRB関係者の今後の経済見通しと利上げの時期などが公表されます。これも、今後の政策動向のヒントになりますので、非常に重要です。

一方、日銀については、基本線は新たな政策導入はないとの見方になっています。ただし、それまでに円高が進んだりすると、通常の量的緩和策の拡大を行う可能性はあります。しかし、これが円安・株高につながるとは思えません。

その一方で、23日には英国のEU残留・離脱に関する国民投票があります。これを受けて、市場が混乱するようだと、追加的な措置の実施は不可避になります。そのときに備えるために、今回の政策導入はないとの見方もあります。

いずれにしても、これらを予想して行動することはできません。また、何もなければ、市場の動きは限定的でしょう。

今はっきりしていることは、円高基調は何も変わっていないことです。108円台も維持できないようであれば、110円などは遥か遠い水準です。

そもそも、前回の戻り局面で111.40円を超えられなかったことで、円高是正の動きが止められてしまったことは、非常に大きいと思います。

英国民投票とポンドの動向

一方、他通貨では、やはりポンドの動きが気になりますね。最近のポンドの値動きの激しさは非常に大きなものがあります。普通のひとは手を出さないほうがよいでしょう。それくらい、ボラティリティが高い通貨になっています。

国民投票の結果次第では、どう動くかはわかりません。今回のイベントはあまりにリスクが高いと思います。まだ一週間ありますが、徐々にポジションを整理したほうが良いでしょう。

その他の通貨も、今後は動きがかなり大きくなるでしょう。ユーロも英国の国民投票の影響を受けることはほぼ間違いのないところだと思います。

「国民投票の前に、ポジションはどうすればよいでしょうか」という質問を受けることが増えてきました。

私は「ポンドやユーロの変動が大きくなるリスクがあるので、ポジションは解消した方がよい」とお答えしています。

いまは無理をしても仕方がありません。戦略がうまくはまれば大きな利益になる可能性はありますが、外れた時のリスクがあまりに大きいと思います。また、急変しても、すぐに水準を取り戻す可能性もあります。

いずれにしても、24日にはすべてが判明します。それまでは短期トレードに徹するか、見送りが賢明でしょう。

無論、私はトレードを続けます。積極的にはやりませんが、短期トレードに徹しようと考えています。

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