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「投資の神様」竹田和平とバフェットに共通する資産運用の黄金ルール=山田健彦

竹田氏は投資スタイルを思考錯誤しシンプルな戦略に辿り着いた

そんな竹田和平氏も、投資のスタイルを何度か大きく変えている。つまり、「実業家としての竹田和平」も、「投資家としての竹田和平」も常に時代に合わせて進歩しているということです。

今の投資スタイルになったのはせいぜいこの20年。個人の筆頭株主として大株主になっていた山一證券が1997年に倒産し、その株券が紙くずになってしまったことで、大企業を買うよりも多くの中小企業に分散投資するスタイルにシフトしました。

次に挙げる竹田和平氏の投資哲学は、株だけでなく、金融商品全般に通用する投資の普遍の法則といえます。

あわてて投資せずに割安になるときをじっくり待つこと」と「キャピタルゲインを狙うよりも安定成長が見込める企業の継続的好配当を重視すること」です。

  1. 情報源としては『会社四季報』1冊で十分。PER、PBRなどを見て割安株を探すべし
  2. 大企業よりも成長企業、小さな企業の分散投資を心掛けるべし
  3. やる気がある会社を狙うべし。大株主に個人投資家の名前がある会社がよい
  4. 割安の株を買い、買った株は手放さない。あくまで配当収入が基本。大企業は買わない

なんといっても割安株。『会社四季報』でまずPBR(株価純資産倍率)を見ます。PBRは会社の活力を示しています。体温みたいなものです。PBRはまさに解散価値を表しています。PER(株価収益率)ROE(株主資本利益率)も見ます。

自己資本比率も会社の健全性として大事なポイントです。自己資本比率が低いと意思決定しても新しいものにチャレンジできない。つぶれる会社を見ていると、みんな自己資本比率の低いところです。自己資本比率の良しあしは業種によって違うでしょう。

知識産業では物的投資がいらないから、必然的に自己資本比率は高くなります。これが低いとかえって危ない。

立ち上がったばかりの製造業などは一つの種類の品種にかけて立ち上がるわけですから、そこに強力な競争相手が現れれば、かけた資本が無価値になります。だから高率のほうがいい。

などと発言しています。

Next: ウォーレン・バフェット氏と竹田和平氏はどこが違うのか?

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