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ビットコインを叩きのめせ。G20が仮想通貨を目の敵にする納得の理由=E氏

仮想通貨の「コスト」が実体経済を阻害する

仮想通貨の問題は、価格の裏付けがないため「乱高下しやすい」ということだけではありません。そのコスト構造も実態経済に大きな影響を与えるのです。

ご存知のように、仮想通貨はマイニングという決済の紐付けを行うことで通貨を生成するわけですが、決済量が増えれば増えるほど生成コストはうなぎのぼりになります。

このコストを補って余るだけ仮想通貨市況が強含めば、仮想通貨の供給量は増えるでしょう。そうでなかったら、通貨供給は抑えられてしまうのです。

このスキームが早晩問題化するということを理解するためには、仮想通貨市況が一定の場合で考えてみましょう。この状況で実体経済が過熱したら、マイニングに必要な電力コストが上がりますので、マイニングコストも上がるでしょう。すると、経済が過熱する状況下では仮想通貨を発掘しても採算が合わず、供給が減少してしまいます。すると、仮想通貨市況は一定ではなくなり、上昇するでしょう。当然、経済が過熱しているのですから、上昇は大幅なものになります。そうなると普通の上昇ではなく、昨年のような投機的な動きになってしまいやすいのです。

次に、仮想通貨の価格上昇が実態経済の成長率を上回るスピードで成長する世界を考えてください。この場合、電力コスト上昇以上に仮想通貨価格が上がるので、通貨供給量は増えるでしょう。このため仮想通貨の市況は安定するでしょうが、決済量が増加するにつれて生成コストが増えていくので、世界の電力消費量に影響を与えます。つまり、この場合も仮想通貨が実態経済の阻害要因になってしまうのです。

何を大げさなと思うでしょうが、昨年末時点で、仮想通貨生成に必要な電力コストの合計はベルギーの電力量を上回ったと言われています。世界のGDP順位で24番程度の同国の消費電力量を通貨発行のために浪費している仮想通貨が、このまま成長をしていったらどうなるでしょうか? 例えば、年率10%で生成に必要な電力量が増えていったら、10年後にはGDP10位程度の規模の国の電力量を浪費するほどまでの存在になってしまうのです。

電力量に市況が連動するわけではないというのはもちろん分かっていますが、取引量が増えるほど生成コストが飛躍的に上昇する仕組みなので、電力コストの上昇ほど通貨供給を増やせないので、人気が出れば出るほど実態経済に不可欠な電力を浪費する存在になってしまうという一面も持っているのです。

仮想通貨は、通貨としては問題があるし、金融政策にも支障が出るほどの規模になってしまいました。そして、通貨でないとしても、その生成スキームから実態経済の足を引っ張るほどの存在にまで大きくなってしまったのです。

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