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だからあなたのブログは読まれない。稼げる「自分メディア」のつくり方(後編)=俣野成敏

マーケティングとセールスは全くの別物

自分メディアを構築する、というのは、マーケティングの一環です。しかし世の中には、マーケティングとセールスを混同している人が多くいます。マーケティングとは何なのかについて語った言葉で、もっとも有名なものとは経営学者のP・F・ドラッカー博士が言った「マーケティングの理想とは、セールスを不要にすることである」でしょう。

もともと、マーケティングとセールスでは、やるべきことが全然違います。マーケティングとは、ペルソナを1人に絞りつつ、その後ろに控える何千人、何万人もの潜在顧客を相手にしていくことです。潜在顧客とは、正式な顧客にはなっていないけれど、サービスを知ってもらえば利用してもらえる可能性のあるサービス対象者のことです。マーケティングの目的は、自分のサービスを必要としている人に知ってもらい、「顧客を集める」ことです。

それに対して、セールスは顧客と1:1で向き合うことを言います。目の前の人が「困っていること」「欲していること」にフォーカスを当てて、「自分にはあなたの悩みが解決できます」とお伝えすることです。

つまりマーケティングがある意味、ペルソナという理想像を通じて多くの人にアプローチしていくのに対して、セールスは具体的に今、目の前にいる人に「セールスプロセスの階段を上ってもらう」行為になります。

その違いを、ECサイトのアマゾンを例に見てみましょう。最近はアマゾンもテレビCMを打つようになりました。CMはマーケティングの代表的な手法の1つですが、「多くの人に広く知ってもらい、利用してもらおう」という意図があります。

それに対して、実際にアマゾンのサイトを訪れて、自分の欲しいものを検索してみると、下のほうに「これを見た後で、多くの人はこの商品を購入しています」とか「セットで購入するといくら」というような告知が出ます。あなたもこれを目にして、つい「こっちはどんな商品かな?」とクリックしたことがあるのではないでしょうか。これがアマゾンのセールスに相当します。この場合、「この商品に興味のあるあなたであれば、きっとこちらの商品も気に入ると思いますよ」という言葉を販売員に言わせるのではなく、機械に言わせているわけです。

CMもサイト内の告知も、どちらも宣伝ですが、目的が違うことがおわかりでしょうか?

アマゾンが顧客に無理強いして、商品の購入ボタンを押させることはできません。そうではなく、顧客からボタンを押してもらう。これが、真のセールスなのです。

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