全部をスマホに集約する必要はない
ここでひとつ強調しておきたいことがあります。スマホ決済時代に入ったからといって、クレジットカード、電子マネー、ポイントカードなどすべてをスマホに入れなければならない、という先入観を多くの人が持ってしまっていますが、そんなことはありません。
クレジットカードを登録できないスマホもありますから、そんなときはこれまでと同じようにリアルなカードのかたちで持てばいいのです。チャージで電子マネーと紐付けるようにするか、それがダメでもスマホと連携して使うようにすれば、まったく問題はありません。
以上のことを頭に入れたうえで、これからのカードの選び方を具体的に考えていきましょう。
ここでは通勤、通信、買い物の3つのシーンで考えてみたいと思います。
「電車通勤」の方におすすめの決済手段・カード
<JRE CARD + Suica + エポスカード → Apple Pay>
電車通勤のサラリーマンにオススメの決済手段は、Suica対応のApple Payです。Apple Payは持たないと損します。それぐらいのパワーがあります。
これをベースに、3点セットを決めていくのがよいでしょう。まずSuicaにチャージのできるクレジットカードを選びましょう。チャージでポイントが3倍つくカードならベスト。オートチャージ機能もつけたいところ。こうなると候補は絞られます。
チャージでポイント3倍なのはビューカード系だけですが、オートチャージ機能は全部つくわけではなくビックカメラSuicaとJALカードSuicaが外れます。
残るのは、ビューカードとJRE CARD、大人の休日倶楽部カードなどに限られます。私は迷わず「JRE CARD」をおすすめします。
じつはこのカードは、7月2日発行されるものですから、まだ、この時点では発行されていません。しかし、推薦する理由は、JR東日本のターミナル駅で買い物すると、業界ナンバーワンの高還元のポイントがたまるからです。3.5%のポイントが貯まります。
このカードをApple Payに入れて、電子マネーはSuicaにします。サブのクレジットカードも入りますから、割引特典のあるエポスカードを入れてもいいでしょう。
なお、さまざまなポイントカードがアプリとなってスマホに入るようにもなっています。共通ポイントなどは利用機会が多いでしょうから、好きなものを選んで入れておくとよいでしょう。
「通信会社系」でおすすめの決済手段・カード
<auWALLETゴールドカード + auWALLETカード + じぶん銀行アプリ>
通信系でオススメはauです。3点セットは、クレジットカードはauウォレットゴールドカード、電子マネー(プリペイド)はauウォレットカード、アプリはじぶん銀行のアプリを入れましょう。
特筆すべきは、ゴールドカードのスペックの凄さです。毎月の通話料金を払うと10%のポイントをもらえ、さらに基本ポイントの1ポイントが追加されて計11%の高い還元率となります。
これなら寝ていてもポイント長者になれるというレベル。しかもライバルのドコモもゴールドカードでも10%つきますが、それ以上は付きませんので、キャリア関連では、最高レベルの還元率カードといえます。
さらにauウォレットとのコラボも楽しめます。クレジットカードとauウォレットカードで使った合計金額はアプリで確認できるし、アプリ自体もさまざまなサービスがあって三位一体で使うとその良さがはっきりわかります。
ちなみにじぶん銀行アプリは、メインバンクのじぶん銀行口座の残高を把握するのに役立つでしょう。全体の司令塔といった位置づけになります。