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「貯金をしなさい」はもうやめよう。学校では教えてくれない子どもの金銭教育=午堂登紀雄

「お金を回す」教育

それは運用するということだけではなく、自分の成長のためにお金を使えということ。もちろん無駄遣いなど失敗もあるかもしれないけれど、たくさんの経験にお金を使い、世の中を知り、見識を広め、人と付き合い、それを通じて自分の生き方を自分で決められる人間になってほしい

お金を閉じ込めておくだけでは得られない人生をつかみ取ってほしい。

たとえば私の周りの成功者は、お金が貯まるとすぐビルを買う人、海外旅行をする人、パーティーを開いて人をもてなす人などがいます。

彼らはお金を貯めこんで澱ませるのではなく、自分や周りの人のために使う、運用のために使うなどして、お金を回しています

私自身、著書『33歳で3億円の資産をつくった私が、43歳で貯金ゼロにした理由』(日本経済新聞出版社)でも紹介したとおり、常にお金を回しているので預貯金はほとんどありません

しかしそのおかげで、収入は毎年増えていくし、こうして書籍のネタも途切れることなく、もう50冊以上出版しています。そしてこの原稿を書いている現時点でも、4冊のバックオーダーを抱えています。

これもやはり、経験に投資しているからできることです。

そういった周囲の成功者たち、そして自分自身の経験からも、子どもには無目的な貯金ではなく、人生を楽しむために使うよう勧めたいと思っています。

「お年玉は親が管理」をやめる

「お年玉」というのは正月を迎える子どもたちにとって大きな楽しみのひとつです。実際、お年玉をあげないという家庭の方が少数派でしょう。

しかし、これは単にわが家の方針ですが、自分の子どもにはお年玉をあげないつもりです。

なぜなら、本人の努力や労働と無関係にお金をあげることは、合理性がないと思うからです。そのお金はいったい何を反映したものなのか。なぜ理由もなくお金がもらえるのか。そこに意味を見いだせないからです。

実際、お年玉という慣習があるのはほかに中国や韓国などアジア圏くらいで、欧米にはない風習です。

やはりお金とは「人の役に立ったお返し」としてもらえるものだという認識を強く持ってほしい。だから、わが家ではお年玉をあげる必然性はないと考えています。

とはいえ、おじいちゃんやおばあちゃんなど、親戚からお年玉をもらうことはあるでしょう。もちろん私もそれを断るような無粋なことをするつもりはありません。

だからお年玉をもらったら、そのうちのいくらかを使っておじいちゃんおばあちゃんにプレゼントを返させようと思っています。ちょっと適切な例が見つからなかったのですが、香典返しみたいなものです。

などと、わが家の例はちょっと極端かもしれません。せっかくめでたいお正月なんだから、そんな合理性うんぬんではなくもっと気軽に楽しもうよ、子どもだって喜ぶし、という考えもあると思います。だからお年玉をあげる家庭を否定するわけではありませ
ん。

そこで、普通にお年玉はあげるという場合に、ひとつ提案があります。

Next: 無駄使いしても構わない。お年玉を自由に使わせよう

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