鎌倉新書という会社が大きく業績を伸ばしています。お墓・葬祭・仏壇といういわゆる「ライフエンディング」と呼ばれる市場における価格.comのような存在です。(『決算が読めるようになるノート』シバタナオキ)
※本記事は有料メルマガ『決算が読めるようになるノート』2018年7月5日号の抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会にバックナンバー含め今月分すべて無料のお試し購読をどうぞ。
SearchMan共同創業者。東京大学大学院工学系研究科技術経営戦略学専攻 博士課程修了(工学博士)。元・楽天株式会社執行役員(当時最年少)、元・東京大学工学系研究科助教、元・スタンフォード大学客員研究員。
お墓・葬祭・仏壇市場を席巻。まだまだ伸びる高齢者向けビジネス
「終活」市場における価格コム型ビジネス
今回は「鎌倉新書」という会社を取り上げてみたいと思います。
鎌倉新書という会社は、もしかすると読者の方にはあまり馴染みがない会社かもしれません。お墓・葬祭・仏壇といういわゆる「ライフエンディング」と呼ばれる市場における、価格.comのような存在です。
直近の2018年1月期の決算資料を通じて見ていきましょう。
事業内容とビジネスモデル
はじめに事業内容とビジネスモデルを見てみましょう。
サービスとしては、「いいお墓」(お墓事業)、「いい葬儀」(葬祭事業)、「いい仏壇」(仏壇事業)の3つの事業を展開しています。
ビジネスモデルとしては、お墓・葬儀・仏壇などを探しているユーザーを仏壇仏具店、石材店、寺院・霊園などに送客することで手数料を得る、リードジェネレーション(見込客をクライアントサイトへ送客する)型のビジネスモデルになっています。
価格.comがユーザーを家電量販店やEコマースサイトに送客して収益を得ているのと似たモデルになります。
会社としては、ライフエンディングと呼ばれる市場を中心に、高齢者とその家族のライフスタイル全般をカバーする様々なサービスでエコシステムを構築していくというビジネスモデルになります。
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