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一度収入が減ると全てが負のスパイラルへ。子どもにこそ「人より稼ぐ」教育を=午堂登紀雄

学校では「お金の稼ぎ方」を教えてくれない

しかし、普通に育って進学すれば、否が応でもいずれトコロテン式に社会に押し出されます。

そのときに何の免疫もなく丸腰で、むきたての卵のようにつるんとしていたら、資本主義の便利さを使いこなす前に、資本主義の残酷な側面にばっさりとやられてしまうかもしれない。

にもかかわらず、学校ではお金の知識は誰も教えてくれません。先生だって知らない。なぜなら、学校の先生でお金持ちはいないからです。

それで、親も何も教えなかったらどうなるでしょう? 結局、自分の子どもの金銭教育ができるのは、親しかいないのです。

お金は社会と自分の生活とをつなぐ重要なツールですから、お金との付き合い方を学ぶことは、社会を学ぶことでもあります。

つまりお金のことを考えるというのは、幸せな人生の展開を考えることと同義なのです。

とはいえ、親自身も教わっていないから、教え方がわからないかもしれません。私たちも金銭教育から隔離されて育ってきています。だからお金の問題を抱えている大人はたくさんいます。

だからよけいに、親ができる最低限のことをして社会に送り出してやらないと。大人になってから思考パターンや行動パターンを変えるのはとても難しいのですから。

金銭教育は、自主・自立のために必要な教科

人間の自立とは何か。それは経済的自立精神的自立から成り立っています。この2つの自立こそが、激変する社会をたくましく生き抜いていく基礎になります。

そしてたいていの場合、親は子よりも先にこの世を去るわけで、親が面倒を見続けることはできません。だからこそ、子に自立してもらいたい。

経済的自立とはその名の通り、他人に依存せず、自分でお金を稼いで生計を立てられる能力です。

精神的自立とは、親や社会の価値観に迎合することなく、誰か他人のせいにすることなく、自らの意志で自己責任を主体に生きる能力です。

そしてこの2つに共通するもうひとつの意味が、「お金に振り回されない精神軸の獲得」です。

それは、お金があるからどうだ、お金がないからどうだ、ではなく、お金のあるなしに関わらず自分の生き方を貫けること。お金のことで落ち込んだり諦めたりするのではなく、目先の儲け話に舞い上がってリスクが見えなくなるのでもなく、お金によって心理状態が左右しない強い心を養うこと。

そうやってお金に振り回されなければ、お金があってもなくても、人生を楽しめる余裕を持てます

Next: 子どもを貧乏地獄に落とさないために親ができること

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