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総裁選直前、米ロが安倍三選を阻む? どちらに転んでも日本経済に嵐が吹き荒れる=斎藤満

議員・地方党員はどう見る?

問題は、ウラジオストックでの安倍、プーチン発言が、このトランプ氏の意向を前提としてなされたのか、その場での「売り言葉に買い言葉」だったのかです。

プーチン大統領は「今思いついたのですが」と前置きして話しました。その真意も問われますが、もし前者であれば、安倍総理はトランプ、プーチン、習近平のチームの一員との扱いで、米ロ中からの支援が期待でき、総裁選でも支援が期待できます

しかし、そうではなく、安倍総理が売った喧嘩をプーチン大統領が買ったとすれば、これはプーチン大統領による「領土交渉打ち止め」「安倍降ろし」の動きととられます。

トランプ大統領の立場も微妙で、総裁選告示の日に、米有力紙に「日本の通商問題への対応によっては、安倍総理との良好な関係も終わる」とのメッセージを流しています。

米ロが反安倍で動いているなら、状況は一変する可能性があります。

もし米ロが反安倍で動いていれば、20日までにまだ一波乱があるでしょう。ただ、最後は議員と地方党員の選挙になるわけで、彼らが米ロ中の動きをどう見るかにかかっています。

米ロがまだ安倍支援の側にあると見るものは、安心して安倍氏に投票するでしょうが、米ロを敵に回すのは危ないと見れば、こっそり変更する可能性もあります。無記名ですから「犯人」はわかりません。

隅に追いやられた政策論争

これに対し、安倍・石破両氏の政策論争は、かなり歪曲され、隅に追いやられた印象です。少なくとも投票がその内容を見て冷静になされるとの期待はほとんど持てません。

そもそも、安倍総理は極力政策論争を避けようとしてきました。政策要綱もなかなかまとまらず、これまでのアベノミクスの成果を強調しつつ、憲法改正への意欲を示し、石破氏の批判をかわす戦術に出ています。例えば、金融緩和長期化の副作用を指摘されると、次の3年のうちに出口策をとるとしていますが、それ以外に目新しい政策提示は見られません。

一方、石破氏はアベノミクスを批判しています。大企業・大都市向けの政策で、地方や中小企業は疲弊していると指摘。地方創成が大事とし、地方創成会議の創設を提案しました。また憲法改正について、安倍総理との違いは9条第2項を残す(安倍総理)か外すかの違いと、安倍総理が秋の通常国会に提示したいとするのに対し、石破氏は国民が納得するまではこれを急ぐべきでないとしています。

こちらも具体策の提示まではできておらず、反アベノミクスの色合いが強調されています。キャッチフレーズの「正直、公正」も、「もり・かけ」問題への安倍総理の対応を意識したもので、安倍陣営からは安倍総理への個人攻撃だとの批判が見られます。

アベノミクスか、反アベノミクスか

その結果、政策を切磋琢磨して高めあうものではなく、アベノミクスか反アベノミクスかの選択の形となりました。

国民向けなら安倍政権への信任投票に見えますが、自民党内では安倍陣営の組織固めで、反アベノミクスは封印された形となっています。

それだけに、安倍総理からみれば、石破氏は安倍氏への抵抗勢力との色合いを強めることになりました。それだけに、圧勝して石破勢力を徹底排除しようとの誘因になっています。

Next: どちらに転んでも日本は嵐? 選挙後の日本経済は…

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