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消費税を上げて年金を配る愚ろかさ。自力で生きるしかない時代が来る=矢口新

(4)日本はアメリカが守ってくれる?

こうしたことはデータを基に話すことができないので、断定的なことは述べられない。とはいえ、歴史が教えてくれるのは、同人種、同民族、同文化の日本国内でさえ、大国が小国を守る時は、それ以上のメリットがある時だけだった。そして、メリットがある場合でもいずれは併合され、江戸時代に見られるように、支配被支配の関係が固定化した。

列強の植民地支配でも、植民地を「守る」戦いは、宗主国の利権を守る戦いだった。植民地が独立するには、宗主国と戦う必要があったのだ。

(5)親方日の丸の公務員、または一流企業に勤めているので老後も安心?

日本の財政赤字が解消する見込みはゼロだということを認識できるなら、また、日本経済そのものの成長が期待薄であるなら、ギリシャの公務員に起きたことや、これまでに破綻した一流企業に起きたことが、自分には関係がないと思わない方がいい

この右肩下がりの流れを転換させるには、1989年度以前の税制に戻すことしかないと、私は見ている。

(6)投信はプロが運用するので安心?

投信を買って損した人は多いと思う。実際に、投資のプロが長期にわたって優れたパフォーマンスを上げ続けることは難しい。1つの大きな理由は、資産の規模が大きくなり過ぎると、自由な売買ができなくなるためだ。

そこで、安心できるファンドを選ぶことについて、私ができるアドバイスは、長期にわたって優れたパフォーマンスを上げているにも関わらず、資産の規模をそれほど大きくしていないファンドを見つけることだ。しかし、それは利益を分配しつつ、新規の募集を行っていないことを意味するので、事実上、あなたが買うことはできない。

また、何でもプロの方がうまいと思う人は、車の運転でも、自分でするのが恐くて、バスやタクシーに頼る人だ。もっとも、バスに乗るのは、自分で運転するよりもはるかにコストが安いが、それでも、プロだからといって事故を起こさないとは限らない

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