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投資家は「波乱の2019年」をこう乗り切れ!持つべき3つの視点と注目銘柄=栫井駿介

(1)中小型株

アベノミクス以降大幅に上昇した中小型株ですが、2018年初にすでにピークアウトし、マザーズ指数は高値から約6割下落しています。

出典:kabutan

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中小型株の特徴は、利益があまり出ていない企業でも期待感が先行して上昇することです。若い企業も多いことから、その将来性を考えると当然のことかもしれません。大化けする銘柄はここから現れます。

しかし、すべての中小型株が大化けするわけではありません。一時は飛ぶ鳥を落とす勢いで攻勢を続ける企業も、ある時急にダメになってしまうこともあるのが中小型株の宿命です。

マーケットの調子がよく、期待感が高まっているときは株価も勢いよく上がるのですが、人々が悲観的になるとその逆の現象が起こります。期待で伸びた株価は、悲観で必要以上に下がってしまうのです。

大きな損失を被った投資家が増えると、人々は中小型株に見向きもしなくなります。そうなるとしめたもので、市場には実力を大幅に下回る価格で取引される銘柄がゴロゴロと転がるようになります。

リーマン・ショックからアベノミクスにかけては、忘れ去られた銘柄からテンバガー(10倍株)が現れました。現在の下げ局面でも同様のことが起こるのは間違いないでしょう。賢明な投資家は、株価の下落にめげず有望な銘柄を探し続けなければなりません。

探すべき銘柄は、将来の大きな成長が見込める銘柄です。単なる期待では外れる可能性があるため注意が必要ですが、その裏付けを探しながら未来を想像するのです。

その中で、私が注目している銘柄を挙げます。(※推奨銘柄ではありません。)

WDBホールディングス<2475>

理学系研究職の人材派遣を行う会社。同分野を切り開いた会社であり、市場シェアは3分の1に及ぶとされる。近年はM&Aにも積極的で、研究受託を行うCRO分野を伸ばそうとしている。業績は好調で、8期連続増収、4期連続増益。ニッチな分野だが、着実に実績を積み上げている。

理学系研究職の派遣は、大学などの研究所や医薬品、食品メーカーで重宝される。工場の派遣ほどは景気にも左右されにくく、今後も底堅い需要が期待される

無借金経営であり、100億円の余剰資金を持つ。稼いだ資金をM&Aに振り分け、新規分野の開拓に余念がない。現在の方向性は、派遣として採用した理学系研究職のセカンドキャリアを活かした事業を伸ばすことであり、新たなニッチを開拓することも可能だろう。

シュッピン<3179>

カメラや時計のオンライン中古品売買を手がける会社。メルカリなどECフリマ市場が盛り上がっているが、シュッピンは自ら買い取って販売する。専門知識を持って買取・販売を行うため安心感が強く、ユーザーからの評価が高い。

業績は右肩上がりに成長している。カメラや時計を趣味とする人は頻繁にカメラ本体や部品の買い替えを行うため、ヘビーユーザーを囲い込むことができれば今後も安定的に成長することが想定される。

創業者で現会長の鈴木慶氏は、かつてソフマップ(2690)、ドリームテクノロジーズ(現トライアイズ、4840)を創業し、同社が3社目の上場となる。叩き上げで事業を作り上げてきた実績は十分と言える。

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