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村上世彰“父娘”強制調査は国策なのか?「東芝はどうなんだ」疑念も

「黒田電気の問題では」日本取引所グループ清田瞭CEO

今回の強制調査について日本取引所グループの清田瞭CEOは、25日夕方の会見で、「村上さんグループが関与してきた黒田電気という株についての問題ではないか」としたうえで、「引き続き不正行為が入り込まないような監視体制をさらに強化していきたい」との見解を示した。

「モノの言いようが問題」北浜流一郎氏

株式アドバイザーの北浜流一郎氏は、25日夜に配信した無料メールマガジンの中で、

私は村上ファンドの企業に対する姿勢に問題があったのではないかと見ています。
旧村上ファンドの代表、村上氏はマスコミ的には、「物言う株主」の代表的な存在とされていたため、今回再び捜索対象になったことで、「企業に対して物を言う」ことが封じられつつあるような印象がありますが、「企業に物を言う」とは、企業に対して株主価値の向上を求めてはよいものの、威圧的、高圧的な要求の仕方であったりしてはならないのです。
日本版スチュワードシップ・コードでは、「対話(エンゲージメント)」によってそれを達成すること、とわざわざ定めているほどです。「物を言う」のに、株を大量に所有することにより、企業が困惑したり、恐れるような高圧的な姿勢で要求するのは許されないということ。
出典:北浜流一郎の「一株開運」資金倍増株リッチ新聞 – まぐまぐ!

として、「モノの言いようが問題」との意見を述べた。

C&Iホールディングスの株主提案に肯定的な意見も

一方で、C&Iホールディングスによる黒田電気<7517>への株主提案については肯定的な意見もある。例えば、当サイト(マネーボイス)に寄稿する公認会計士の平林亮子氏は、2015年9月30日付の記事で、

(否決された株主提案について)私は逆に、賛成もそれなりにいたことに新しい流れを感じました。村上氏が社外取締役になることが、黒田電気にとって良いことかどうかはわかりません。ただ、黒田電気の取締役はどうやらみなさん還暦前後。もう少し若い年代の方々が参画していくことも大切なのではないかと思います。それは黒田電気に限った話ではありませんが、新陳代謝をしなければ、企業も衰えていくだけ。若年者を取締役にすれば解決する問題ではありませんが、そうした柔軟性をどんな企業にも持っていて欲しいと感じます。
安易な会社の乗っ取りでは困りますが、こうした株主提案が、今後、もっともっと出てくるようになって、議論が活発になるのは良いことであると信じています。
出典:新生・村上ファンド「C&I」が気づかせた“新陳代謝”の重要性 – マネーボイス

として、企業のあり方に一石を投じる試みだったと一定の評価をしている。

「相場操縦」の具体的な手口は不明

今回の相場操縦の疑いは、黒田電気<7517>に関連したものとする見方がある一方で、「黒田電気以外の銘柄」で「過去に類を見ない新手口」で行われたとする報道もあり、現時点では具体的な手口は不明。今後の調査の進展が待たれる。

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