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レオパレスが虫の息。施工不良・サブリース契約の2大厄災を蔓延らせた責任は誰にある?

施工不良〜確認の不備、監理の不備

欠陥住宅に関しては、2つの不備が指摘されます。
建築確認システムの不備
建築監理の不備
前者がまさに、国の責任が問われることにもなります。

たしかにレオパレス21側の組織的な施工不良を行った経緯はありますが、それらの建物はすべて第三者機関による完了検査を受けて合格し、「検査済証」が交付されているはずです。

不正を見抜けなかった検査体制に対する疑問や非難が声高に上がってこないのはなぜでしょうか。

建物の検査には「中間検査」と「完了検査」があり、中間検査に合格しなければ「完了検査」を受けることができず、当然検査済証が発行されることもありません。最低でも2度にわたる検査が行われたにもかかわらず、界壁などの不法行為が見逃される検査体制に問題はないのでしょうか。

検査員は行政庁からの天下りが多く、建築関連退職者の再就職先の大口受け皿となっているのが現実だそうです。行政庁の建築関係部署を定年退職した人が何人も民間建築確認審査機関に再就職しており、大半の検査員はそれらの人が占めているという指摘もあります。

この事実と、今回のレオパレス21の施工不良の問題と関係があるのかどうかはわかりませんが、昔から、官僚の天下りという構造問題、民間企業と官僚の関係を紐付ける意見はあります。

地方公共団体の建築主事のみが建築確認、検査事務を行なってきたものを、人手不足等から生まれる杜撰な検査から欠陥住宅が生まれるという指摘から、1998年に当時の橋本内閣は、「建築確認、検査事務」を民間の指定確認検査機関に門戸を開放するべきと主張し、民間の指定確認検査機関を創設することにより、株式会社を含む民間機関に開放された検査体制を構築しました。

ゼネコンやハウスメーカーなどの株式会社(施工業者)が集まって指定確認検査機関を作ることもできる法案であることから、公正中立な確認検査が本当に担保されないという指摘がある中で、検査業務の民間機関への開放した後に、2005年に耐震偽装問題が発覚しました。

このときも、国が認めた機関が「検査済み」のお墨付きを与えていた物件に問題があったことは、大きくは取り上げられませんでした。

耐震偽装問題の根本は、「経済設計」というもっともらしい言葉によるコスト削減で、物件価格を低く抑えることで、消費者にもメリットがあるような印象を与えていたものでした。

後者の「建築監理」とは、設計図どおりに作業が進められているかを、建築士が現場に赴いて監督するものですが、これが十分になされていれば、こんな屋根の界壁未設置などは防げたはずなのです。

建築監理者である建築士は、レオパレス21側が選んだ人なのでしょうかね。

閑話休題〜広瀬すず事務所の訴え

レオパレス21のコマーシャルをめぐってこんな話があります。あくまでもネットで拾った「ネタ」であることを説明しておきます。

2015年から「レオパレス21」のCMに出演してきた広瀬すずさん。彼女の“出世作”ともいえるシリーズだったのですが、事務所側が「広瀬すずのイメージ低下懸念とほかのCM出演企業への配慮」から、レオパレス21にCM契約中止を申し入れたところ、レオパレス21側は違約金を請求するという態度に出ました。

その後、国土交通省の調査を受け、レオパレス21の社長は謝罪、逆に広瀬側が謝罪と違約金を求めることになったといういきさつがあるようです。この問題のこぼれ話としてとらえてください。

Next: もともと土地の有効活用法だったサブリース。それが日本では金儲けの道具に…

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