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後に引けない東京五輪。トイレ臭水泳会場、遊泳禁止も「条例変更」で強引開催へ=原彰宏

一般の人は遊泳禁止、でも…

そもそもお台場海浜公園の海は、東京都は「遊泳禁止」区域に指定しているところで、2014年から膝下までは入っていいことになりましたが、決して水に顔をつけてはいけないとしているところなのです。

この「遊泳禁止」区域でトライアスロンを行うというのです。

では、なぜ遊泳禁止と東京都が定めた区域で、トライアスロン大会が開催されるのでしょう。

それは条例変更がなされ、国際大会に準じるものは「可」とした、つまり一般の人は遊泳禁止だけれども、国際大会に準じる選手は泳いでも良いとしたのです。

この基準はいったい何なのでしょう。

日ごろから体を鍛えている人は問題ないということですかね…。

杜撰(ずさん)な調査ではないか

8月17日のパラトライアスロンでのスイム中止となったデータは、水質検査で基準(100ml以下で250匹以内)の2倍の大腸菌が検出されていました。

この数値は、ITU(国際トライアスロン連合)では最悪の「レベル4」に分類されるそうです。

大腸菌を調べる理由は、大腸菌が多いほど他の菌もいる可能性が高いということになるからだそうで、この大腸菌は「糞便系」の大腸菌だそうです。

糞便系大腸菌群は、44.5℃で発育可能な菌群だそうで、この44.5℃で24時間培養して調査をするものらしいのですが、18日実施した前提となる検査は、16℃だった17日の夕方に採取して翌朝に出たデータをもとに、「問題ない」としてスイム競技を実行されたのです。

水質検査基準の「100ml以下で250匹以内」の大腸菌の数は、1,000人にのませて30人がおなかをこわす確率になるそうです。

専門家の意見ですが、大腸菌はもともと弱い菌なので、大腸菌の数が減ったから大丈夫という判断は危ないと指摘しています。

それは、弱い大腸菌の数が減ったことイコール強い菌もいなくなったとはならないでしょうというのです。

レベルが高い状態から改善される段階では、たしかに基準は大腸菌の数だけれでも、このようなことも考慮しなければならないのではとの専門家の指摘もうなずけます。

よく言われることですが、「国際ルール上問題ない…」「ルールどおりに調べて問題なかった…」という表現がなされますが、これって、すべて結果ありき、つまり実施前提の証拠づくりのように聞こえてしかたがないのですがね…。

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