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黒田日銀の白旗宣言inNY~異次元緩和の失敗を示すマイナス金利政策=吉田繁治

中曽副総裁講演まとめ:日銀はそれとは言わず白旗を上げている

剥がれ落ちた異次元緩和の幻想

人口構成と技術革新の停滞によるGDP長期停滞の場合、GDPを増やして同時にインフレにするには、「国債の増発による財政支出の増加」が必要でした。
(注)ただしこれは、財政破産の危機もはらみます

今後の日本で、実質GDPの2%成長という目標の達成は、副総裁の中曽氏が言うように、「最先端の企業がさらなるイノベーションを生み出し、生産性を引き上げることができること。他が、そのイノべーションを追うこと」が必要です。

これは日銀の金融緩和とマイナス金利で実現できることではない。ヘンリー・フォードの現代版のように、「自分が変える」というイノベーティブな精神をもつ企業家が行わねばならないことです。

政府・日銀が、民間企業のイノベーションを引き起こすことはできません。イノベーションの邪魔をしないこと、支援することしかできないのです。

中曽日銀副総裁のNY講演の、立論の構造とその素材を見て、日銀は、リフレ策の失敗として、それとは言わず白旗を上げています。異次元緩和とは無関係な、就業人口の増加と企業のイノべーションが必要という結論だったからです。

マイナス金利は、異次元緩和の延長ではなく失敗を示すものです。これを株式市場は、すでに見透かしています。このため、マイナス金利と同時に、将来の企業利益の増加が期待できなくなってきた株を売って下げているのです。

2013年当時は、異次元緩和が、GDPの実質成長とインフレをもたらすと期待していました。2年10か月が経ちました。予定額以上に、異次元緩和は実行されました。しかしGDPの実質成長率とインフレ率は高まらない。

あるかも知れないと思っていた幻想が、剥がれ落ちたのです。中曽氏の講演は、金融緩和以外の要素に、経済成長とインフレを求めたものです。

【関連】異次元緩和は失敗だった。クルーグマンの『Rethinking Japan』を読む=吉田繁治

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ビジネス知識源:経営の成功原理と実践原則』(2016年2月22日号)より一部抜粋
※太字はMONEY VOICE編集部による

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